保険におけるオープンデータ:アジア太平洋地域およびその他の地域
2023/08/09
Abstract
オープン・インシュアランスとは、保険分野における個人データ・非個人データのオープンなアクセスと交換と定義される。オープン・インシュアランスは、分野を超えた完全なデータ共有に向けた金融サービスオープン化プロセスにおける、次の論理的ステップである。大まかに言えば、オープンなデータ共有は、保険会社がデータを基盤として従来のバリューチェーンに亘って革新する際にサポートするものである。
データ交換は直線的なものではなく、異なるエンティティ間の相互関係が存在する傾向がある。データ交換を効果的に利用することで顧客体験の向上が期待でき、これがオープンデータがデータイニシアチブの貴重なリソースと見なされる理由であり、最終目的だろう。
本レポートでは、政府、保険会社、インシュアテックによる活用事例を交えながら、アジア太平洋地域およびそれ以外の地域におけるオープンデータの取り組みの概要を示している。また、エンティティ間の安全なデータ共有を可能にする技術としてのコンフィデンシャル・コンピューティングに関する情報も提供している。さらにAppendixでは、関連するケーススタディやベンダーの情報も記載している。