総合的な資産管理のためのパーソナル・ファイナンシャルエンゲージメント・ソリューション: PFMを超え、ファイナンシャル・ウェルビーイングに対応
Abstract
「総合的なファイナンシャル・ウェルビーイング」ソリューションを提供する金融機関の統一化を重視する声が広がるなか、セレントはパーソナル・フィナンシャル・エンゲージメント(PFE)という概念を新たな視点から見直している。ここ数年、顧客の期待とベンダーの提供する商品・サービスは大きく進化してきた。セレントのリテールバンキングチームは世界の複数の地域に投入されている13のソリューションを分析・評価し、この分野に対する見方を新たにした。本レポート(Personal Financial Engagement Solutions for Retail Banking)では、それらのソリューションを提供するベンダーの特徴とセレントの見解を紹介する。
セレントのウェルスマネジメント関連レポートはバンキングチームのレポートで示された知見を活かし、次世代顧客の獲得とウェルスマネジャー向けの総合的なファイナンシャル・ウェルビーイング・ソリューションの開発に向けたアイデアを展開している。PFEソリューションはウェルスマネジメントソリューションにおいて重要な役割を担っており、特にウェルスマネジメントの民主化が進む状況でその重要性は増している。セレントはこのテーマについてさらに掘り下げてリサーチを行い、その結果をウェビナー(Converging on Financial Wellbeing: Building a Competitive Technology Strategy Across Insurance, Wealth Management, and Banking Solutions)で紹介している。
セレントが過去のレポートで述べてきたPFEの主な特徴はなお有効である。変った点として、我々が不可欠と考える機能の幅、金融機関に魅力的なソリューションを提供するベンダーの数、日常的なバンキングエクスペリエンスとの統合の深化が挙げられる。これまでの分析でも推察してきたように、PFE関連の商品・サービスは口座および取引に焦点を置いたツールにとどまらず、さらに大きく先に進んでいる。今では、金融機関はより多くの顧客データ、パーソナライゼーション、より状況に合った表示、固有のニーズを持つ顧客セグメントに価値を提供する専門的機能を組み入れられるようになっている。最も重要なのは、PFE関連商品・サービスの幅が広がり、ファイナンシャルヘルスの新たな側面や資産形成の指南に至る広範な金融ニーズに対応できるようになったことである。