ポートフォリオ計画・設計テクノロジー パート1: デジタル化とチーフインベストメントオフィスの優位性
Abstract
地政学的緊張と脱グローバリゼーションの高まり、顧客の需要の変化、投資ソリューションとアドバイザリーソリューションの改善に向け進化し続けるテクノロジーという特徴を持つマクロ経済環境の中、投資マネジャーは共有の課題と機会に直面している。この10年間「マルチアセット」という言葉が唱えられてきたが、投資マネジャーは投資家が目標レベルのリターンを得られるよう、ミックスアセットやマルチストラテジーのアプローチを通じてパラダイムをさらに押し進めようとしている。
マルチアセットへの投資、目的に合った投資、より明確な投資成果へと要求は進化し、機関投資家はアセットマネージャーにより多くを求めるようになってきている。投資家たちにとってパフォーマンスはこれまでと変わらず重要だが、求めているのはもはや商品だけではない。彼らが求めているのは、より包括的なアドバイザリーサービスや幅広い投資ソリューションを提供してくれる信頼できるアドバイザーだ。
本レポートシリーズの第1弾では、投資会社や金融機関が最新のテクノロジーパラダイムやツールを用いて、現場のCIO(Chief Investment Office)機能を合理化、革新、差別化している業界の代表的な事例を紹介する。
投資会社はポートフォリオの計画、設計、ブループリントのための新たなアプローチとツールを軸に、リスクプロファイリング、戦略的資産配分、インタラクティブなモデリング/分析、デジタルによる顧客コラボレーションと顧客エンゲージメントなどの分野でアルファの創出を促進できる豊富な情報とアジリティに戦略的重点を置きながら、差別化された中核的フロントオフィス業務の有効性を高めようとしている。これは場合によっては、ポートフォリオの設計業務を統一的な方法で再構築することを意味するかもしれない。
本レポートでは、企業がこうした野心をどこでどのように達成しているか具体的な例を示す。またシリーズ第2弾以降では、次世代テクノロジーとコネクテッドプラットフォームを賢く利用して、見事な作戦でよりシャープなフロントラインとしてのCIOを実現するための成功戦略を特徴付ける戦略的野心、軌道、戦術を探求していく予定である。
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