生命保険金請求業務のベストプラクティス: 調査結果分析とケーススタディ
Survey Analysis and Case Studies
Abstract
セレントは、北米の主な保険会社を対象に保険金請求システムと社内手続きに関する調査とインタビューを行いました。最新レポートはその結果をまとめたもので、特に保険金請求分野への投資とその対象となる人員および取り組みに注目しています。
KEY RESEARCH QUESTIONS | |
1 | 生命保険金請求業務におけるベストプラクティスとは? |
2 |
保険会社は保険金請求分野にどのような投資を行っているか? |
3 | 保険金請求業務の改善に向けて、保険会社は何ができるか? |
本レポートでは、保険会社9社の保険金請求業務を統括する12人の幹部に対する詳細なインタビュー結果を分析しています。これは、幅広い保険会社を対象に行った調査を補足するものです。
今回の調査・インタビューは、次のような仮説の是非を確かめることを目的に行われました。
- 一般に、生命保険会社による保険金請求システムへの投資額は、収益確保を担う業務部門のシステムに比べて見劣りがする。
- 保険金請求業務のベストプラクティスは、他の業務分野に比べて成熟度が低い。
- 保険金請求業務で独自の差別化要因を持つ保険会社はほとんど見られない。
レポートでは保険金請求件数、人員体制、請求案件への対応時間といった重要指標について分析しています。また、主なテクノロジーの選択肢、今後のプロジェクト計画、保険会社におけるウェブおよびセルフサービスシステムの利用状況についても説明しています。
今回インタビューしたのはティア1の保険会社が中心で、1社当たりの保険金請求件数は年間18,000件から25万件超に及んでいます。保険金請求件数は9社合計で年間43万件を超え、請求処理を担うチーム数は1社当たり18~250超と幅広いレンジになっています。
「調査およびインタビューの結果は、我々の当初の仮説を概ね裏づけるものでした。興味深いのは、会社による違いが見られたことです。今回、数多くの保険会社が調査とインタビューに協力し、積極的に情報を提供してくれたことが収穫となりました」と、セレントの生命保険プラクティスのリサーチディレクターでレポートの共著者であるトム・スケールズは述べています。
「保険金請求の分野は、まだまだ大きな投資余地があります。請求案件処理を行うチームは、システム投資が限られるなかでも卓越したサービスを提供しており、称賛に値するといえるでしょう。我々は、回答した保険会社ごとに集中投資を行うべき分野を提案することができました」と、生命保険グループのアナリストでレポートを共同執筆したカレン・モンクス は話しています。
姉妹編として「年金請求業務のベストプラクティス」があります。
本レポートは46p、18図と6表で構成されています。