2014年 コーポレートペイメントのトップトレンド
A Year in Review
Abstract
本レポートでは、コーポレートペイメントの分野でセレントのアナリストが2013年に取り組んできた課題のうち、2014年に進展が見込まれる6つのテーマに焦点を当てています。
本レポートで取り上げたトレンドは、世界の特定の国や金融機関が直面する最も重要な課題であるとは限りませんが、先進市場における重要テーマをある程度正確に映しているといえるでしょう。
いくつかのトレンドは、セレントが年間を通じて発行している他のレポートで既に詳しく取り上げられていますが、中には今回初めて論じられたものもあります。
レポートでは2014年に進展が予測される6つのテーマの他に、セレントが注目する4つのトレンドについても簡単に紹介しています。
1. リアルタイム決済
2. 決済サービス指令Ⅱ
3. 決済関連規制
4. 決済サービスハブ:第2幕
5. 接続性と代替ネットワーク
6. 単一ユーロ決済圏(SEPA):長年の課題
セレントが注目する4つのトレンド
7. 請求書の電子化:少し異なる視点から
8. FX
9. コーポレートカード
10. 規制とイノベーションとの乖離
「2013年は多くの点で、コーポレートバンカーとその顧客が通常の活動を取り戻したと感じる年だったといえるでしょう。一方、コーポレートペイメントの世界では通常どおりの活動が続いており、金融危機の間も増え続ける決済をシームレスに処理してきました。ただし、顧客の期待や常に進化を続けるテクノロジーの分野では変化もみられました」とセレント銀行グループのシニアアナリストでレポートを執筆したガレス・ロッジは述べています。
「この結果、変化を求めるニーズが鬱積しつつあります。例えば、リアルタイム決済を優先課題に挙げている国がいくつかありますが、イノベーションと決済規制など銀行経営に関わる目先の課題への対応とのバランスをいかにとっていくかが難しい問題となっています。この2つを効果的に実践できる銀行が最大の成果を収めることは間違いないでしょう」とガレスは指摘しています。