過去4年間のモデルインシュアラー応募プロジェクトの分析から
Abstract
2012~15年にセレントのモデルインシュアランスに応募したプロジェクトを詳しく分析した結果、IT関連プロジェクトの大部分がデジタル/オムニチャネルと基幹システムの変革に関するものであることがわかりました。また、そのうち大多数は既存プロセスの向上を目指すプロジェクトとなっています。
KEY RESEARCH QUESTIONS | |
1 | モデルインシュアラーとは何か? |
2 |
応募プロジェクトに共通するベス トプラクティスとは? |
3 | 保険会社はこれらのデータから何を学べるか? |
セレントは9年前から、保険の様々な分野におけるテクノロジー利用のベストプラクティスを調査し、「モデルインシュアラー」となるべきプロジェクトを特定し、保険商品および保険契約者のライフサイクルの構成要素のほか、デジタル、イノベーション、レガシーシステムの変革などのテーマに関するもので、個別プロジェクトおよび機能のケーススタディでその詳細を紹介してきました。
本レポートは、過去4年間のモデルインシュアラーに応募のあった370近くのプロジェクトを分析し、保険業界におけるテクノロジーの変化を浮き彫りにしていきます。レポートの分析結果は、イノベーション、デジタル、データ分析、レガシーシステムの変革を進める保険会社にとって参考となる業界全体の指標といえるでしょう。
「今回分析したプロジェクトのうち3分の1以上は、効率化とコスト削減を目標にしています。こうしたプロジェクトが多い理由として、基幹システムの入れ替えが積極的に進められていることが考えられます。しかし、この点は意外でした。というのは、我々はシステムの入れ替えはほぼ完了していると考えていたからです」とセレント保険グループのアナリストでレポートの共著者であるカレン・モンクスは述べています。
「圧倒的多数を占めているのは既存プロセスの向上をテーマにしたプロジェクトです。今後は、イノベーションとディスラプションをテーマにしたプロジェクトの占める割合が上昇するでしょう」とシニアアナリストでレポートを共同執筆したマイク・フィッツジェラルドはコメントしています。