保険におけるデータ/アナリティクスの利用拡大
Abstract
KEY RESEARCH QUESTIONS | |
1 | 保険会社の投資プライオリティという点で、データ/アナリティクスはどの程度重視されているか? |
2 |
データおよびアナリティクスについて、保険のプロは何を求めているか? |
3 | データおよびアナリティクスに関するプロジェクトへの投資とその活用を拡大するにはどうすればよいか? |
セレントはデータおよびアナリティクスに関する保険のプロのニーズを詳しく把握するため、The Institutesのエンタープライズ・リサーチグループと協力して2000人を超える保険会社社員を対象に調査を行い、その回答を分析しました。
その結果、意思決定の改善をサポートするソリューションを求めている保険会社が増えていることが明らかになりました。それを可能にするためのカギを握るのは、データおよびアナリティクスです。調査対象となった保険会社のCIOの半数以上は、2017年は予測解析とビジネス・インテリジェンスに関するプロジェクトへの投資を「大幅に増やす」と回答しています。
ただし、成功を得るために投資は不可欠とはいえ、それが十分条件であるとは限りません。活用しなければ意味がないからです。保険会社とソリューションプロバイダーは引受人、保険査定人、保険数理士、エージェントといった保険の中核業務を担うユーザーのニーズに対応することで、データおよびアナリティクスのツールを最大限活用することが必要です。
2017年のセレントCIO 調査では、保険会社の投資優先分野としてアナリティクスとビジネス・インテリジェンスが上位2つを占めました。データおよびアナリティクスに対する関心が高い一方、保険業務のプロによるソリューションの利用はさほど広がっていないのが現状です。保険業界特有の実践的なテーマや利用しやすい教材を提供することで、これらの活用が広がり、投資リターンも向上するでしょう。
「データ、アナリティクス関連のソリューションに投資している保険会社は、今回の調査結果を分析することで今後の方向性を見出すことができるでしょう。ソリューションプロバイダーは、商品開発や顧客エンゲージメントに生かせます」と保険プラクティスのシニア・アナリスト、マイケル・フィッツジェラルドは述べています。