デジタル決済イノベーション:プリペイドアカウントのクリエイティブな利用方法【抄訳版】
Key research questions
- プリペイド市場はどのような特徴を持つか?
- イノベーティブな企業はプリペイドアカウントをどのように利用しているか?
- イノベーティブな決済ソリューションには、どのようなテクノロジー機能が必要か?
Abstract
(英文レポート"Innovating Payments in the Digital World: Creative Uses of Prepaid"の重要部分を抽出し翻訳しました。)
Affirm、Kabbage、Oxfam、Payoneer といった企業の共通点は何でしょうか?プリペイドアカウントを使ってビジネスの多様性を強化していること、です。本レポートではケーススタディを通じて、これらの企業によるプリペイドアカウントとそのテクノロジープラットフォームのクリエイティブな利用方法を分析します。
プリペイド市場は多次元であり、分析の前提として、その定義付けを慎重に行う必要があります。現在、独立型のプリペイド商品が市場で重要な役割を担っていますが、プリペイドアカウントはより複雑な価値提案の一環として利用することもできます。デジタル決済をサポートするプラットフォームはオープンでモジュール化されているため、独自の方法で利用でき、口座残高だけではなく、様々な権利に関するサポートを提供し、様々な企業の「イシューイング・ゲートウェイ」としての役割を果たすことができます。
金融機関には、2通りの方法が考えられます。
- これからカスタマーエクスペリエンスに決済を組み入れようとしているデジタル企業と提携する。
- これらのデジタル企業から学んで、新たな金融サービスや取引経験を開発するためのビジネスチャンスを模索する。
「プリペイドアカウントを斬新な方法で利用し、そのビジネスモデルを強化しているイノベーティブな企業が出現しています。その中には、一見プリペイドであるかどうかさえわからないようなケースもあります。多くの金融機関は、既存のシステムに窮屈さを感じています。まだそれで事足りる場合もありますが、それに縛られることなく、代替できるシステムがあることは喜ばしいことです。これからの金融機関にとっては、システム自体が制約となるのではなく、どれだけ想像力豊かに発想できるか、が制約となる傾向が強まるでしょう」と銀行プラクティスのシニア・アナリスト、ジルビナス・バレイシスは述べています。