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日本における決済インフラの動向 パート4:新興テクノロジーと代替インフラの隆盛 ― リテールペイメント編【日本語】

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2020/03/17

リテールペイメントのランドスケープは、未来の小売店の出現を目前にして、早晩劇的な変化を迎えるはずです。小売店がAmazon Go にみられる「Checkout-Free」の末来形に変貌を遂げたあと、小売店/ 銀行/ フィンテックの間のバリューチェーンは新たなエコシステムを創造出来るのでしょうか?

Key research questions

  • 日本における決済インフラの課題と取り組みは今何処にあるか?
  • 日本のリテールペイメント市場はどのように変化したか?
  • 日本のリテールペイメントにおける新興テクノロジーと代替プレーヤーの動向は?

Abstract

日本の多くの小売店は、販売業者であり中小企業(SME)です。事業者にとって売上の拡大が最優先ですが、同時に中小企業経営者として様々な財務的、非財務的な悩みを抱えています。セレントのSME市場調査によると、SMEの課題は今のところ金融機関のオファーとは大きな乖離がみられます。商業活動全般の改善のためにデジタルプラットフォームへの関心が強いことに加え、資金調達やキャッシュフローの改善に役立つソリューションを待望していますが、取引銀行のメニューは十分とは言えません。

リテールペイメントのトライアングル:エコシステムを創造するか、それとも破壊するか?

本「日本の決済インフラ」レポートシリーズは、セレントのペイメントタクソノミーに基づき4つの切り口、すなわちA) 決済手段とチャネル、B) 法人決済(ホールセール決済サービス、大口決済サービス)、C) 個人決済(小売店を含むリテール決済サービス、小口決済サービス)、D) 金融市場インフラ(FMI)の最新状況を分析します。これまで、そのPart 1において全国銀行データ通信システム(全銀システム)を、Part 2では日本銀行金融ネットワークシステム(日銀ネット)を考察しました。Part 3では、法人決済、すなわち大口決済、ホールセールペイメントに注目しました。

本Part 4では、決済手段とチャネルの多様化の進展、特にリテール、小口決済サービスの動向、新たな事業者とテクノロジー利用を分析します。