バンキングにおけるソーシャルメディアとモバイルのベストプラクティス:最大限に活用するには
Getting the Most Out of Social Media, Tablets, and Mobile
Abstract
カスタマー・エクスペリエンスの重要性は、かつて無いほど高まっています。銀行とのやりとりはデジタルチャネルで行われることがますます多くなり、モバイルを駆使する若年層顧客はもはや支店に足を運ばなくなりつつあります。彼らにとって、銀行との取引やコミュニケーションは、タブレット、モバイル機器、オンラインバンキングやソーシャルメディア上だけで行なうものになるでしょう。
金融機関は、プリペイドカードや新興の電子決済など、銀行に変わるバンキング手段に移行する世代を獲得しようと苦戦しています。デジタル世界でのカスタマーエクスペリエンスの強化を怠る銀行は、目前のチャンスを逃しているも同然です。近年に広がった業界の否定的な見方をあおるだけで、競争上の優位を明け渡すことになるでしょう。
本レポートでは、モバイル(タブレットやスマートフォン)とソーシャルメディアという2つの分野におけるベストプラクティスとして注目すべき3つのケーススタディを取り上げるとともに、適宜スクリーンショットも掲載しています。
多くの金融機関は、チャネルの多様化への対応が遅く、従来型ビジネスからの利益に依存しています。しかし、デジタルバンキングにおいては、デジタルチャネルが顧客との最初の接点となり、潜在顧客が実際に支店に足を運ぶ前に、その金融機関の印象は既に決まってしまっているのです。このような顧客行動の変化に対応するには、マルチチャネルにおける顧客経験を最適化することが必要です。
「金融機関は、デジタルチャネルで提供するサービスによって評価されるようになり、業界最高のデジタルサービスを提供できるかどうかが、競争優位性を決める要因となるでしょう。紹介するベストプラクティスを、自行のサービス開発及び戦略に役立てていただきたい」とセレント・バンキンググループのリサーチディレクターで本レポートの共同執筆者であるジェイコブ・イエーガーは述べています。
「銀行は、ソーシャル、スマートフォン、タブレットやその他新たなデバイスを利用した最高のデジタルサービスを準備する必要があります。現代の消費者は、完璧なデジタルエクスペリエンスでなければ納得しないようになってきています」と、本レポートの共同執筆者であるセレント・バンキンググループのアナリスト、スティーブン・グリーアは述べています。