東京三菱銀行におけるアカウントアグリゲーション
Abstract
(このレポートは2003年9月30日"Account Aggregation at The Bank of Tokyo-Mitsubishi"というタイトルで英文で発表されましたが、和訳版を2003年10月22日に発行しました。)
今、日本でアカウントアグリゲーションが熱い。2001年秋に最初のサービスが開始されて以来、わずか2年で9つもの新しいサービスが出現し、2005年までに75万人がこのサービスを利用するだろう。セレントはこのレポートで東京三菱銀行におけるアカウントアグリゲーションサービスをケーススタディとして取り上げ、検証する。
東京三菱銀行は日本における五大メガバンクの一つで、先進的な技術や戦略を取り入れるという点でかなり積極的な銀行です。そして今、アカウントアグリゲーションを提供する日本で最初の「クリック&モルタル」銀行として、東京三菱銀行は他の金融機関に大きな影響を与えようとしています。東京三菱銀行が提供するアカウントアグリゲーションはフィナンシャルプランニング機能を含み、高い収益が得られる限られた顧客に対して提供され、その目標は個人資産管理サービスを提供し、クロスセルを通じた収益の拡大、重要顧客との関係維持などを行うことにあるのです。
このレポートではアカウントアグリゲーションを導入した東京三菱銀行の戦略、テクナレッジの技術を用いたアカウントワンによって提供されているサービス基盤やその特徴、機能の全容、ベンダー選択や開発過程、そして現状を網羅しています。また日本市場におけるアカウントアグリゲーションシステムの紹介、サービスを提供しているベンダー、市場の成長予測などにも言及しています。
このレポートの著者であるニール・カタコフは「東京三菱銀行のようなリーディングバンクがアカウントアグリゲーションを採用したという事実が市場に与える影響は大きい。」と評し、さらに「日本の銀行、証券会社、保険会社、クレジットカード会社は、このサービスを顧客に提供すべきかどうかを見極めるため、東京三菱銀行の試みを注視していくであろう。」と述べています。
このレポートは5枚の図と7つの表を含む24ページで構成されています。