2009年 口座統合ソリューションのベンダー評価
Abstract
「口座統合」は、ウェルスマネジメントの分野では決して新しい概念ではありません。しかし、ここ1年半ほどでコストの最小化と業務の効率化を重視する傾向が強まったことを受け、口座統合に対する注目度は著しく上昇しています。
セレント最新レポート「2009年 口座統合ソリューションのベンダー評価」は口座統合ソリューションの市場動向を明らかにし、この分野に進出しているベンダーおよびサービスプロバイダー10社を分析・評価しています。
レポートではBuxfer、ByAllAccounts、Cake Financial、CashEdge、Geezeo、Intuit、Mint、uMonitor、Wesabe、Yodleeのソリューションを取り上げています。また、口座統合テクノロジーを提供しているByAllAccounts、CashEdge、uMonitorおよびYodleeの4社についてさらに詳しく紹介しています。その際には、セレント独自の「ABCDベンダービュー」を使って①テクノロジーの先進性②機能の幅③顧客基盤(顧客の数)④顧客サービスの充実度―の4つの包括的カテゴリーに基づきベンダーの相対的なポジションを図表化しています。
全てのカテゴリーで最高の評価を受けたソリューションはなく、各ソリューションは様々な機能で差別化を図っていることがわかりました。ベンダーとして最も高く評価されるのはCashEdgeで、Yodleeがこれに僅差で続いています。テクノロジーの先進性という点では ByAllAccountsが最も優れており、次にYodleeが位置しています。また、レポートで取り上げたベンダーのうち全体の顧客基盤が最も大きいのはCashEdgeとByAllAccountsです。顧客サービスの充実度で最も評価が高かったのはYodleeとCashEdgeで、ByAllAccountsとuMonitorがこれに続いています。レポートでは、このほかに個人の資産管理または個人投資に関する製品・サービスを提供しているベンダーについても概要を紹介しています。
「口座統合はこれまでも大きなビジネスチャンスと考えられてきました。現在の環境下で金融機関は①コストの最小化②業務の効率化③データの質の向上④顧客ロイヤルティの向上―という4つの課題の克服に一段と注力しています。口座統合はそれらを実現に導く糸口となるでしょう」とセレントのシニアアナリストでレポート執筆者のイザベラ・フォンセカは述べています。
本レポートは7図と25表を含む全50ページで構成されています。