金融詐欺: 迎え撃つバイオメトリクス テクノロジー
Abstract
(このレポートは2002年3月21日に"Passwords Are Vulnerable, And Biometrics May Be The Answer"というタイトルで英文で発表されましたが、和訳版を2002年7月8日に発行しました。)
去年 9 月 11 日のテロ事件以来高まってきた顧客の期待と要望、そして増え続ける金融詐欺が引き金となり、バイオメトリクス テクノロジーを取り入れたセキュリティ システムが多くの金融機関によって取り入れられることが考えられます。この結果として 2004 年には、空港、金融機関、医務機関を主な販売対象として、バイオメトリクスの売上が 10 億米ドルを超えるであろうとセレント社では予測します。
セレント コミュニケーションズによる新レポート「金融詐欺: 迎え撃つバイオメトリクス テクノロジー」では、詐欺行為対策やより安全なセキュリティ システム、特にバイオメトリクス テクノロジーが注目されだした原因である、ファイナンシャル サービス業界におけるテロ事件の影響を検証しています。
セレントのアナリストで今レポートの著者であるクリスティーン ベリー (Christine Barry) 氏は「セキュリティの重要さが高まってきた今、人々はパスワードなど従来のセキュリティ対策が維持費が高いわりには十分に安全なものではないことに気付き始めました。」と話します。バイオメトリクス テクノロジーとは、身体的特徴もしくは行動様式で人を自動的に認識する方法です。このテクノロジーはパスワードよりも堅固なものであり、紛失や悪意のあるユーザーによる盗難、忘れるなどといったことはありません。より高い精度と消費者の認知度、さらに維持費の低さもバイオメトリクス テクノロジーに関心が集まっている理由でもあります。
現時点では金融機関の多くは組織内向けのプログラムを試験的に行い始めた段階ですが、今後はより大きなスケールで展開されるようになり、顧客向けのサービスも開始されるでしょう。
「新しい恐怖によってセキュリティへの関心と要望が高まり、金融業界でも同様に安全性を高める動きが迅速に出てきました。今後はバイオメトリクス機器やシステムの開発が重要になります。」とベリー氏は話します。