資産運用の将来モデル:UMA(総合管理口座)とマス富裕層の現状
2011/09/20
デビッド・イーストホープ
Abstract
総合管理口座(UMA)は、口座の仕組みやアドバイザー機能を提供するだけにとどまらず、複数の口座を持つ顧客に有効なアドバイスを提供するための革新的なアプローチとなり得るものです。さらに、UMAを通じて、マス富裕層も富裕層の投資家が得ているのと同じメリットの多くを享受することが可能です。
セレントの最新レポート「資産運用の将来モデル:UMAとマス富裕層の現状」はUMAをめぐる最新状況を明らかにし、特にマス富裕層市場の動きに焦点を当てています。
UMAを開設するためには原則最低でも25万ドル(約1900万円)相当の運用資産が必要であり、対象顧客は市場のごく一部に限定されることから、一般にマス富裕層向けには販売されていません。また、マス富裕層の多くの投資家やその運用アドバイザーにとって、UMAを利用することはかなり思い切った行動といえるでしょう。
2011年のUMAの運用資産残高の伸び率は、予想レンジの上限には届きませんでした。それでも、マス富裕層を含むより幅広い投資家へのUMAの普及を促すため、ディスカウント・ブローカーの間でプラットフォームを投入する動きが広がっています。
「マス富裕層にとって、UMAはより利便性が高く、ニーズに合った口座形態であることに変わりありません。 業界内のトレンド、アドバイザーの教育、マーケティング戦略、テクノロジーの進化などに後押しされる形で、長期的にはより幅広い層の間でUMAの普及が進むでしょう」と、セレント証券グループのリサーチディレクターでレポートを執筆したデビッド・イーストホープは述べています。