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金融危機への対応:2009年第1四半期における保険業界の予測と戦略

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2009/05/15

Abstract


(このレポートは2009年5月15日に"Handling the Crisis: Update on Q1 Insurance Industry Expectations and Strategies"というタイトルで英文で発表されましたが、日本語版が2009年7月10日に発行されました。)

世界的な金融危機は、保険会社に引き続き大きな影響を与えています。各社とも迅速な業績回復に対する期待は低いものの、1年後の業績見通しは格段に明るくなっています。

セレントの最新レポート「金融危機への対応:第1四半期における保険業界の予測と戦略の状況」は保険会社とベンダーに対する調査をもとに、信用収縮がこれらに及ぼした影響について明らかにしています。調査では予算、人員規模、事業戦略など、応用可能な手段にも注目し、それらが今回の金融危機でどのように利用されているかを検証しています。

金融危機が2009年度の予算に及ぼした影響は様々ですが、設備投資計画への影響は比較的小さいと思われます。プロジェクトのうち半数は優先順位が変更されているものの、前進しています。3分の1については計画が遅れているか、延期されています。

「保険会社は経済全体の見通しについては悲観的な見方をしていますが、自社の戦略は強気な路線を維持しています」とセレント保険プラクティスのシニアバイスプレジデントでレポートの共同執筆者であるクレイグ・ウェーバーは述べています。

「現段階ではコストに注目が集まっていることに疑いはありませんが、危機状況下での保険会社のITに対する見方には目立った変化が見え始めています。CIOにとって、業務部門のコスト削減をテクノロジーがいかにサポートできるかが課題となっています。過去の景気後退局面ではITコストが無差別な削減対象となってきただけに、これは注目すべき変化といえるでしょう」とシニアアナリストでレポート共同執筆者のキャサリン・スタッグ・マーシーは指摘しています。

「賢明なコスト削減を実践している保険会社は、景気が上向くと同時の利益率の向上を期待できるでしょう」とウェーバーは付け加えています。

本レポートは、保険会社が金融危機にどう対応しているかを検証するシリーズの第1弾です。セレントが行った調査をもとに、保険会社が市況の変化にどのように対応したか、また保険会社が金融危機の影響をどのように予測していたかを分析しています。

本レポート15図と1表を含む22ページで構成されています。