保険の嵐を乗り切る
2014/04/01
Abstract
2013年夏保険会社を対象にグローバルに実施した調査、および欧州の損害保険会社を対象に実施したインタビューから、現在の保険業界のドライバー要因、課題は何かを探りました。
保険業界は大変化の渦中にあり、金融危機後に新たに設定されたニュースタンダードに対応し、現在は市場を再定義しているところです。 保険会社および再保険会社は、再編への取り組みを巧妙に回避し、そうした企業風土が定着していました。しかし、今日、効率および成長への圧力によって、変わらざるを得なくなってきています。
こうした圧力は世界規模で起こっています。危機的な財政状況が続き、投資家および株式市場からの影響が強まっており、災害の頻度および費用も上昇しています。社内からもこうした圧力は湧き上がっており、収益向上の必要性から古い企業風土を捨て、新しいやり方への移行が必要とされています。
保険会社はどのように対応しているのでしょうか?
「保険会社は、リスクの所在を明らかにし、市場の中の市場を探し、大量のデータおよびツールを駆使しています。ニュースタンダードは自社には適用されないものと考え、これまで通りを続けている保険会社は、以前なら向こうからやってきてくれたビジネスを、これからは、飢えた競合各社と奪い合わなければなければならないということに気づくでしょう」と、保険グループのシニア・アナリストであり本レポートの著者であるクレイグ・ビーティは述べています。
本レポートは、過去数年間、市場に起こった小さな変化、大きな変化を取り上げ、その最大のものが企業カルチャーに関わるものであること、また、まだ今、変貌中のこうしたカルチャーが真に影響するのは何であるかを予測します。