2016年 クローズド・ブロック・ベンダー概要:アウトソーシングとシステム転換のためのガイド
Abstract
大手保険会社とって、既に戦略的な商品ラインから外れている商品は投資リターンが低く、経営陣の成長戦略に含まれない上、管理コストがかさみ、いかに管理するかが問題となっています。
KEY RESEARCH QUESTIONS | |
1 | クローズド・ブロックについて、生命保険会社が社内管理以外の選択肢を検討する理由は? |
2 |
クローズド・ブロック戦略についてどのような選択肢があるか? |
3 | 北米および欧州・中東・アフリカで、この分野にはどんなベンダーがあるか? |
クローズド・ブロック(またはクローズド・ブック)はもはや積極的に販売されてはいないが、生命保険会社の財務報告書に保険料収入が発生している商品として記載される契約のことを示します。本レポートは、クローズド・ブロック関連ソリューションに関する2013年のレポートの内容をアップデートしたもので、この分野の顧客を維持しつつ、関連業務の縮小を目指す保険会社向けのソリューションを紹介します。なおここでは、再保険によるクローズド・ブロックの売却またはエクスポージャーの縮小は取り上げていません。
本レポートでは、ビジネスプロセス・アウトソーシングとシステム転換を手掛ける16のベンダーを取り上げています。これらのベンダーが公表しているデータによると、主に北米と欧州・中東・アフリカで過去3年間に成約したBPO契約は40件近く、システム転換契約は50件を超えています。
「コスト削減とシステム陳腐化リスク低減のためにBPOとシステム転換を選択するケースが引き続き主流になっています。ベンダーのデータをみると、クローズド・ブロックの管理を戦略的に舵取りしているのが見て取れます」とセレント北米保険プラクティスのアナリストでレポートを執筆したカレン・モンクスは述べています。
「多くの保険会社は、固定費が高い状態のまま、縮小するブロックを管理していくことに懸念を抱いています。レポートで取り上げたソリューションの多くは、戦略の策定と変動費への移行を可能にするものです。しかし、ソリューションは全て異なり、移行に伴うリスクも低くはありません。従って、決断する前には十分な計画とデューディリジェンスが必要となります」と保険プラクティスのシニア・バイス・プレジデントでレポートの共著者であるジェイミー・マクレガ― は指摘しています。
レポートで言及した情報の多くは、ベンダーから直接入手したもので、各ベンダーの製品について、正式な評価または比較分析は行っていません。本レポートは、現在市場に投入されている提案の概要を示すことのみを目的にしています。
本レポートは84p、67表と22図で構成されています。