2012年 生命保険契約管理システムの導入動向と今後の見通し:北米版
Abstract
セレントは、北米における保険契約管理システムの新規成約についてやや楽観的な見通しを持っています。新規プレーヤーの参入や既存システムのアップグレードなどにより、市場が活発化するでしょう。
北米では、2009年以降生命保険および年金の契約管理システムの新規成約件数が減少し続けていました(セレントの2009年版のABCDベンダービューレポート後、12.8%減少)。しかし、独立型システムを手がけるベンダーが市場に参入したことで、成約件数は増加に転じています。北米の保険契約管理システム市場は、今後3年間は緩やかな拡大基調が続くとみられ、伸び率は年平均10.2%となる見通しです。
セレントの最新レポート「2012年 生命保険契約管理システムの導入動向と今後の見通し:北米版」は、16のベンダーソリューションのデータに基づいて北米における保険契約管理システムの導入動向を分析し、今後の新規成約件数に及ぼす影響を予想しています。
「北米市場は、大規模な顧客基盤を持つ既存ベンダーが支配しています。これらの顧客が導入しているシステムの経過年数を考えると、保険契約管理市場ではシステムのアップグレードが主な収益源となる状況が今後数年は続くでしょう」と、セレント保険グループのアナリストでレポートの共同執筆者であるカレン・モンクスは述べています。
「保険業界は、制約の大きいレガシーシステムを温存するという悪しき習慣からようやく脱却しつつあります。レガシーシステムをやみくもに一掃しようとする動きはみられないものの、多くの保険会社が既存システムを周到かつ慎重に刷新するアプローチをとっています」と、セレントのCEOでレポート共同執筆者のクレイグ・ウェバーは指摘しています。
レポートでは市場規模、顧客の導入状況、ベンダーの市場ポジションを明らかにするとともに、2014年にかけて市場に及ぼす影響のいくつかを予測しています。
セレントが保険業界の関係者に対して継続的に行っている取材や、2009年と11年に北米の保険契約管理システムに関するレポートを発行するにあたってベンダーから提出を受けたRFIに基づいて分析しました。