世界の保険業界のIT投資動向
2013/03/18
Abstract
北米、欧州およびアジア太平洋地域の保険会社によるIT投資総額は2013年に1,402億ドル(約13兆円)、2015年には1,545億ドル(約14.3兆円)にそれぞれ拡大する見通しで、年率ベースでは3.3%の伸びになるとみられます。伸び率は緩やかながら、将来のさらなる拡大を示唆する前向きな動きといえるでしょう。ただし、各地域の経済情勢の影響で、予想額は昨年に比べて引き下げられています。
セレントの最新レポート「世界の保険業界のIT投資動向」は北米、欧州、アジア太平洋および中南米におけるIT投資動向を分析し、各地域のIT投資の方向性を比較しています。IT投資は様々な地域の様々なレベルで増加傾向にあり、特に北米と中南米で伸び率が高くなっています。
現在、世界の保険会社によるIT投資総額の73.2%を欧州と北米の金融機関が占めています。次いでアジア太平洋地域が20%、中南米が3%を占め、残りの3.8%は中東・アフリカその他の国々によるものです。
「欧州では景気の不透明感が広がるなか、保険料収入の減収とそれに伴うIT投資の縮小が進行しつつあります。一方、北米では今後数年間は堅調な投資拡大が見込まれるほか、もともと投資規模の小さい新興市場では今後も急速な投資拡大が続くでしょう」と、セレント保険グループ欧州地域のシニアバイスプレジデントでレポートの共同執筆者であるキャサリン・スタッグ‐マーシーは述べています。
本レポートは36p、15図と8表で構成されています。
注)ドルから日本円への換算レートは、2013年2月末日の仲値(三菱東京UFJ銀行公表による)を参照。