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2010年ウェルスマネジメント業界におけるビジネスおよびITのプライオリティ:グローバルな展望

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2010/01/06

Abstract


ウェルスマネジメント業界におけるテクノロジー投資は2010年には回復し、同年末には前年比5%増の37億米ドルに達するでしょう。

ウェルスマネジメント企業では市場の危機により、ターゲット顧客の特定方法や、全顧客セグメントにおけるサービス提供方法の見直しが必要となりました。セレントの最新レポート「2010年ウェルスマネジメント業界におけるビジネスおよびITのプライオリティ:グローバルな展望」では、金融危機以降、ウェルスマネジメント業界がどのように発展したかを、ビジネスとIT優先課題に焦点を絞りながらグローバルな視点で概観しました。金融機関は、現在の環境の中で生き残り、顧客から信頼されるアドバイザーであり続けるために、数々の戦略を採用しています。

セレントでは本レポートを作成するにあたり、セレントの既存および潜在顧客と、ベンダーの主要市場(欧州、北米、アジア)における代表的な顧客、併せて46の金融機関にインタビューし、各社のビジネスモデル、提供商品、顧客基盤、全般的な顧客獲得戦略について調査しました。

その結果、ウェルスマネジメント企業について以下のようなことが明らかになりました。

  • ターゲット顧客層を広げるとともに、より幅広い商品を提供するために、テクノロジープロジェクトの拡大を検討している
  • テクノロジー投資予算は今後1年間、安定を維持、もしくは増加する見込みで、2010年のテクノロジー投資の増加は5〜20%の範囲になると予測される
  • 引き続き超富裕層と富裕層をターゲットとする一方で、マスマーケットとマス富裕層でのビジネス機会を拡大・開発していくと思われる
  • セルフサービス型モデルを通じて準富裕層を獲得する方法を探っている
  • 主にフロントオフィスとバックオフィスからの要求に応じて、アドバイザー・プラットフォーム、コンプライアンス、レポーティング、セルフサービス、統合などのテクノロジーへの投資が予測される

出典:セレント

「ウェルスマネジメント業界のプロジェクトは世界各地でさまざまな段階にあるものの、あらゆる規模の企業が目下のニーズに対応するために自社のインフラストラクチャーを見直しています。投資の大部分はまずフロントオフィスに割り当てられ、残りがバックオフィスに回されるでしょう」とセレントのシニアアナリストで本レポートを共同執筆したイザベラ・フォンセカは述べています。

「2010年には、2008〜2009年にかけて保留されていたプロジェクトが再開されるものと見られます。各企業ともテクノロジーを利用したコスト削減とアドバイザリー業務の収益性向上に重点を置くと思われますが、投資決定の前にはROI(投資収益率)が慎重に検討されるでしょう」とセレントのアナリストで本レポートの共同執筆者であるアリン・レイは付け加えています。

このレポートでは、まず金融危機後のウェルスマネジメント市場を概観し、ウェルスマネジメント・プロジェクトの主な促進要因について考察しました。続いて地域別の人口動態と各種顧客層の資産増加状況、商品選択や商品構成を総合的に分析しました。さらにテクノロジーおよびビジネスのトレンドとウェルスマネジメント・テクノロジーへの投資状況を明らかにし、金融機関へのインタビュー調査結果を詳細に考察した後、ウェルスマネジメント市場の今後の展望についてセレントの見解を示しています。

このレポートは35図と4表を含む48ページで構成されています。