SOAによる勘定系システム更新:ナショナル・シティ・バンクの成功例
Abstract
ナショナル・シティ・バンクはサービス・オリエンテッド・アーキテクチャ(SOA)を使って全ての業務部門にリレーションシップ・プライシングを導入し、勘定系システムの全面的な近代化に成功しました。同行は、顧客の価値を認識することが収益性と成長性の向上につながると確信しました。
IT業界でよく使われるにもかかわらずその意味がほとんど理解されていないことばの1つにSOAがあります。セレントの最新レポート「SOAによる勘定系システム更新:ナショナル・シティ・バンクの成功例」は、SOAを使って異種システムの統合に成功した事例を取り上げています。ナショナル・シティ・バンクは確実な成長を促すため顧客重視の新たなビジネスモデルを開発しました。SOAを使うことで、コアアーキテクチャを従来の部門ごとの縦割り構造から、商品の枠を超えた柔軟的な構造にシフトさせることに成功しました。成功の背景には、同行が顧客の現在の、また潜在的な価値を認識する力を備えていたことがあります。
ナショナル・シティ・バンクは市場の成熟化と預貸利ざやの逼迫といった課題に直面していました。解決に向けて前向きなアプローチをとり、IBMの「Global Services」と「Component Business Model」を導入し、顧客管理目標とリレーションシップ・プライシングが収益性と成長性の向上を促進すると確信ししました。
「ナショナル・シティ・バンクは既存のIT組織、インフラ、リテール業務に対するアプローチを再設計しました。業務部門とIT部門をこれほど大規模に再編できた要因として、同行の組織全体の成熟度と柔軟性が高かったことが挙げられます」と、レポート執筆者でセレント銀行プラクティスのシニアアナリストのバート・ナーターは述べています。