次世代のエンド・ツー・エンドAMLソリューション
Abstract
「Regtech Solution Brief」とは、セレントが特に注目するベンダーの概要を説明し、Regtechソリューション/ 戦略に関する最新情報をセレントリサーチサービスの顧客にタイムリーに提供することを目的とした新しいレポートシリーズである。
そのような取り組みとして、2015年に設立されたレグテック企業Napierは、新しいテクノロジーを搭載し、ビッグデータアーキテクチャと、人工知能(AI)や機械学習(ML)などの高度な分析に支えられた、金融機関の金融犯罪コンプライアンス(FCC)業務に関するエンド・ツー・エンドAML(アンチマネーローンダリング)プラットフォームを開発している。
Napierは、オンボーディング、スクリーニング、取引モニタリング、ケース管理が異なるソリューションで管理されているような従来の金融機関におけるAML業務のサイロ化を解消するために、「Intelligent Compliance Platform」を設計した。Napierは、異なるサイロ、システム、プロセス間でデータをリンクさせ、AML業務における重要な課題を解決することを目指している。同社はそのプラットフォームを、本人確認、スクリーニング、取引モニタリングなどの異なるプロセスを連携させ、複雑な行動を単一プラットフォームで監視できるソリューションと位置づけている。
Napierは、次世代テクノロジーを活用し、内部にAI処理能力を搭載した包括的なエンド・ツー・エンドAMLパッケージソフトを構築している。同社はすでに、金融機関や企業の中堅マーケットを中心に成功を収めている。最近では、大手グローバル銀行においてClient Activity Reviewソリューションを稼動し、大手ティア1銀行と大規模なスクリーニング契約を締結し、大手銀行と複数の後期取引モニタリング契約を締結している。同社は、複雑なAML要件を持ち、AML技術に最も多額の支出をする大手グローバル銀行へのさらなる浸透を図ることができるかどうかで、その存続と堅実性が試されることになる。Napierがこの分野で事業を拡大するためには、豊富な機能と高度な技術だけでなく、非常に大規模で複雑なテクノロジーアーキテクチャを持つ複数の金融機関における新しいソリューションの運用実績が必要であろう。