RHB銀行の支店変革プロジェクト:軽快な新ブランド「Easy by RHB」
Abstract
銀行は以前から支店の変革を口にしてきましたが、実現した成功例は多くありません。RHB銀行の「Easy」プロジェクトは支店変革の成功例で、その戦略、設計および執行における優れたモデルといえるでしょう。RHB銀行はセレントの「モデルバンク・オブ・ザ・イヤー」に選ばれました。
最新レポート「RHB銀行の支店変革プロジェクト:軽快な新ブランド『Easy by RHB』」は、マレーシアで新たなリテールバンキングの形を創出したRHB銀行の果敢な取り組みについて紹介しています。同行は2009年以降、総合的なリテール金融サービスをマスマーケットに提供するマレーシア初の銀行になることを目指してきました。このプロジェクトは、同行の新たなブランド、リテール支店向けの4つの新たなデザイン、新しい組織と企業カルチャー、最新のリテールバンキングモデルといった形で結実しました。「Easy」の販売モデルでは、同行の従来の支店のわずか15%のコストで店舗の建設と運営が可能で、新たな支店は従来の店舗の約4分の1の期間で採算がとれるようになり、資金回収のスピードも2倍以上になっています。このプロジェクトにより、同行はセレントの「2012年モデルバンク・オブ・ザ・イヤー」に選出されました。
「規制、経済、社会および技術的な環境が変化するなか、銀行にとって支店チャネルの改革は避けて通れなくなっています。この課題に取り組む銀行が増えるにつれ、見本となる成功例を求める声も聞かれます。RHB銀行の「Easy」プロジェクトは、支店チャネルを効果的で効率的な消費者とのタッチポイントに変革した絶好のケーススタディであり、他行が追随したくなる成功例といえるでしょう」と、セレント銀行グループのシニアアナリストでレポートを執筆したボブ・メーラは述べています。
レポートでは、まずマレーシアのリテールバンキング市場が未開拓の巨大なマスマーケットであることを説明し、そこでRHB銀行は、他に先駆けてこの市場への参入を果たそうとしたこと、次に、同行の戦略、ブランディング、設計目標、リテール業務モデル、人口の多くが銀行口座を持たないという同国のマスマーケットのニーズに合わせてデザインされたリテール向けタッチポイントについて詳しく解説しています。最後に、「Easy」プロジェクト開始後の2年間に達成した主な成果を明らかにし、このプロジェクトから、リテール支店の効率性の向上を目指す他の金融機関が学べる点について論じています。