2013年 リモートデポジットキャプチャーの現状:すべてはモバイル次第
2014/01/10
Abstract
モバイルによるリモート・デポジット・キャプチャー(RDC)のニーズが急拡大する中、銀行にとってRDC関連の損失が生じている分野は大企業・中小企業向けから個人向けチャネルへとシフトしつつあります。
セレントの最新レポート「2013年 リモートデポジットキャプチャーの現状:すべてはモバイル次第」によると、過去1年間に法人向けRDCの分野では小切手スキャナーの導入件数が10%増加する一方、個人および中小企業向けにモバイルRDCサービスを提供する金融機関の数は3倍に増えています。これらは、決して予想外のことではありません。法人向けスキャナーの導入件数は向こう3年間も引き続き増加する見通しですが、モバイルRDCはそれ以上の成長が見込まれます。しかし、RDCが直接原因となって生じる損失も少額ながら増加傾向にあります。こうした損失は法人口座で恒常的に生じているように見えますが、個人口座でも増えつつあります。
ここ数年、法人向けRDCサービスではリスク管理とコンプライアンスが重要視されてきました。モバイルRDCの普及に伴い、今やその傾向はリテール分野にも広がりつつあります。「ここ数年、法人向けRDCの分野ではリスク管理とコンプライアンスが最優先課題でした。米連邦金融機関検査協議会(FFIEC)のガイダンスへの対応がほぼ完了し、ここにきて事業拡大が再び銀行の優先課題になりつつあります」と、セレント銀行グループのシニアアナリストでレポートを執筆したボブ・メーラは述べています。
今後はリテール銀行がRDCに伴うリスク管理に取り組む番であり、新たな手段が講じられるまでにはしばらく時間がかかるとみられます。