富裕層向けサービスの強化: メリルリンチ銀行スイスのウェルスマネジメント戦略
Abstract
セレントの最新レポート「富裕層向けサービスの強化」は、メリルリンチ銀行スイスのウェルスマネジメントサービスにおけるテクノロジー戦略と同行がスイス金融サービス業界で展開する最新の差別化戦略について検証しています。同レポートでは、ベンダー(SAGE)の製品・テクノロジーを活用して、顧客サービス向上のために内部プロセスの拡充やプロセス決定・管理の明確化を図る同行の戦略を紹介しています。同行はスイス国内外の市場で富裕個人・家族層の資産運用を手がけており、運用パフォーマンスの向上、収益拡大、顧客サービスの効率化を実現するためには既存の投資運用システムのアップグレードが不可欠だと判断しました。
金融機関にとって、個人投資家をターゲットとする事業は一段と厳しさを増しています。脆弱な経済環境の下で投資顧問サービスへの信頼度は低下し、投資家の行動に大きな影響を与えています。「大手銀行では、ウェルスマネジメント業務における顧客サービスの向上と収益拡大を図るために、外部ソリューションの評価検討に乗り出す動きが見られます。投資運用システムのアップグレードにあたってベンダーソリューションを採用したメリルリンチの決定は、他の大手金融機関にとっても参考となるでしょう。銀行が外部のシステムを採用する場合、導入作業の大半を自行のニーズに合わせたカスタマイズ作業に割かなければなりませんが、長い目で見れば大幅なコスト削減につながるはずです。」と本レポートの著者であるイサベラ・フォンセカは述べています。
また、本レポートでは、ウェルスマネジメント市場の主要トレンド、プライベートバンキング向けの主なベンダーソリューションの概要を紹介するとともに、メリルリンチの実例から学ぶべきポイントをまとめています。既存の投資運用システムの陳腐化や柔軟性の欠如といった問題を抱える多くの大手銀行にとって、メリルリンチの経験は大いに参考となるでしょう。同行の例は、採用したソリューションが最適であったか否かの判断は難しいものの、選択したソリューションの活用およびカスタマイズの方法が差別化の決め手になることを示しています。
本レポートは5つのグラフと3つの表を含む全21ページで構成されています。