証券業界における.NET採用の動き: レイモンド・ジェームズとCSS、 マイクロソフトのケーススタディ
2004/02/23
Abstract
レイモンド・ジェームズ・ファイナンシャル(1962年設立、本拠地:フロリダ州セント・ピーターズバーグ)は米国最大の地方証券会社の1つです。運用資産総額は190億ドル弱を誇り、全世界に2,100余りの拠点と5,000人近いリテール専門のファイナンシャル・アドバイザーを擁しています。
今回のケーススタディは、レイモンド・ジェームズ・ファイナンシャルとコンプリヘンシブ・ソフトウェア・システムズ(CSS)との10年間に及ぶ協力関係を検証したものです。CSSは証券会社が参加するコンソーシアムによって設立されたソリューションベンダーで、レイモンド・ジェームズは同コンソーシアムの創設メンバーの一つでした。CSSが提供しているソリューションはウィンドウズプラットフォームを採用したフロントオフィスからバックオフィスまでのリアルタイム取引システムです。ケーススタディでは、レイモンド・ジェームズとCSSの協力関係の発展経緯をたどるとともに、マイクロソフト(CSSにとって業界内の重要なパートナー)がキャピタル・マーケットにおけるプレゼンスを高めつつある状況についても検証しています。特に、つい最近レイモンド・ジェームズがCSSのリテール向けCRMアプリケーション(.NETを採用)を導入した経緯に焦点を当てています。