韓国の保険業界におけるダイレクトチャネル:重要チャネルとなるには【日本語】
Abstract
(このレポートの英文版を"Direct Insurance in South Korea: The Need for Customer Relevance"というタイトルで2013年9月6日に発表しました。)
韓国の保険業界にダイレクトチャネルが導入されてから現在に至るまで、決して順調に成長してきたわけではありません。対面チャネルが 主力販売チャネルである中、ダイレクトチャネルから撤退もしくは規模縮小を選択する保険会社も少なくありませんでした。しかし、顧客のニーズに応えるため にも、販売チャネルの多様化は保険会社にとって必須課題になっています。
セレントの最新レポート「韓国の保険業界におけるダイレクトチャネル:重要チャネルとなるには」では、韓国の保険業界におけるダイレクトチャネルの現状および今後の可能性について分析しています。ダイレクトチャネルを細分化し、分野ごとの特性およびトレンドを詳しく分析しています。
韓 国の保険業界におけるダイレクトチャネルの存在はいまだ大きくありません。生命保険業界におけるマーケットシェアは全体の1.8%、損害保険業界において は10.9%を占めるに過ぎません。しかし、同チャネルは順調に成長しており、生命保険業界におけるダイレクトチャネルを通じた保険料収入は2007年度 から2011年度までCAGR(年平均成長率)で7.5%、損害保険業界においては19.7%の成長を遂げました。
韓国の保険業界におけるダイレクトチャネルが今後、発展するために乗り越えるべき課題として、以下の5点が考えられます。
- オンラインチャネル強化
- 商品のシンプル化
- コールセンターの強化
- ダイレクトチャネルの一元管理
- クレジットカード手数料との戦い
韓国の保険業界におけるダイレクトチャネルの存在は現時点ではまだ大きくありません。しかし、2013年にはオンライン専業生命保険会社が誕生し、大手損害 保険会社はオンラインチャネルを強化し、テレマーケティングを再強化するなど、ダイレクトチャネルを取り巻く環境は大きく変化しています」とセレントのア ジア金融サービスグループのアナリストで、本レポートの執筆者である孔慶順は述べています。
本レポートでは、各チャネルの統計に基づいた分析を行い、ダイレクトチャネルの強化を検討している保険会社に対しての提言で締めくくっています。