AIによるマネーロンダリング防止対策の効率および効果の強化
2018/10/11
金融機関はAML(マネーロンダリング防止対策)において、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)、AIおよびML(マシンラーニング)ツールを利用するようになっている。初期のユースケースでの経験は、大幅な改善の可能性を示唆している。
Key research questions
- AMLにAIソリューションを採用する際に検討すべき重要事項とは?
- AIソリューションはAMLにどのように採用されているか?
- 銀行のAI導入のアプローチは?
Abstract
本レポートでは、銀行が金融犯罪対策業務に、AI、ML 、RPAのような新しいツールおよびテクノロジーをどのように採用しているかを考察している。更にいくつかの銀行のインタビューに基づき、新しいツール/テクノロジー採用の初期のユースケースで確認されたメリットを明らかにし、新しいツール/テクノロジーの採用を検討している人々のために役に立つ情報を提供している。
AML業務のいくつかの段階において、高度解析および知的オートメーションが採用されている。大手のグローバル銀行/地方銀行は、早くからポイントソリューションに注目し、AIの採用を進めている。ユーザーおよびソリューションプロバイダーの成熟度が増す中、我々は大手銀行が新しいツール/テクノロジーの採用範囲を拡大して、より複雑なタスクも行うことを期待している。
AIソリューションには膨大で様々なデータセットが含まれいるため、効率的なデータ管理が不可欠である。厳しい規制要件により、モデル管理、検証、およびドキュメンテーションが最も重要である。