リテールオンラインバンキングの主要トレンド
2011/06/01
ジェイコブ・イエーガー Jegher
Abstract
顧客は、最新のオンラインバンキングサービスを求めています。
オンラインバンキングは、長い間成長が停滞していました。インターネットの進化に伴い、顧客は様々な双方向のオンラインサービスを享受できるようになりました。残念ながら、銀行業界はインターネットの進化に乗り遅れていますが、顧客は時代の流れに適合した、最新のサービスの提供を期待しています。金融機関は、オンライン分野に弱点があることを概ね認めているようですが、問題は、①銀行はなぜそれに対処してこなかったのか②どのような対策を講じればよいのか③拡大し続ける顧客ニーズにいかに対応していくべきか―という点にあります。しかし、金融機関は金融危機の打撃からようやく立ち直り始めたところであり、規制強化が進むなかで持続可能な事業運営を求められる厳しい立場に置かれているため、こうした問題の解決は一層困難になっています。
明るいニュースは、次世代のオンラインバンキングが普及しつつあることです。セレントの最新レポート「リテールオンラインバンキングの主要トレンド」はこの分野の最新動向を調査し、分析しています。これらの中には広く波及しているものもあれば、新たに生まれた動きや今後3~5年以内に拡大するとみられる動きにも注目しました。
「オンラインバンキングはもはや単なる代替チャネルではなく、むしろ主流です。しかし、チャネルの運営には細心の注意が必要です。銀行が迅速な対応を怠れば、重要顧客や収益を失うことになりかねません。銀行にとってテクノロジーの利用は不可欠ですが、単に体裁を整えるだけでは意味がないでしょう」とセレント・バンキング・グループのシニアアナリストでレポートを執筆したジェイコブ・イエ―ガ―は述べています。