証券・ウェルスマネジメント業界のITトレンドと投資動向:新たな現実の中でのビジネスチャンス
Finding Opportunities Amidst the New Realities
Abstract
(このレポートは2012年10月12日に"IT Trends and Spending Implications for the Securities & Investments Industry: Finding Opportunities Amidst the New Realities "というタイトルで英文で発表されましたが、和訳版を2013年3月8日に発行しました。)
ウェルスマネジメントおよび資本市場に参入している金融機関の今後数年間のIT投資動向は、市場やテクノロジーのトレンドに大きく影響されるとみられます。
セレントの最新レポート「証券・投資業界のITトレンドと投資動向:新たな現実の中でのビジネスチャンス」はこれらのトレンドや普及状況に焦点を当て、金融機関が投資戦略を策定し、ITベンダーやその他のサービスプロバイダーが既存ソリューションの強化や新ソリューションの開発を行う際に役立つ情報を提供しています。証券・投資業界は大規模な再編の流れの中にあり、金融機関はかつてないほど急速な進化を遂げつつあります。
「ウェルスマネジメント業界は規制が厳しく、金融機関は戦略の変更を迫られています。ウェルスマネジャーはテクノロジーを最適化し、顧客セグメントに応じて新たなサービスモデルやチャネルを構築しています。特にアドバイザー向けテクノロジーの強化を重視し、投資家自らが管理できるツールを通じてアドバイザーと顧客の関係強化を図るなど、最高水準のサービスの提供を目指しています」と、セレント証券グループのリサーチディレクターでレポートの共同執筆者であるイザベラ・フォンセカは述べています。
「資本市場では、市場構造の進化が戦略を左右する大きな要因となるでしょう。インフラプロバイダーは、規制や競争環境に応じて思い切った変革を推し進めています。それにより、価値連鎖全体に新たなビジネスチャンスを広げることが可能になります」とレポートの共同執筆者でリサーチディレクターのデビッド・イーストホープは述べています。
セルサイドの金融機関の多くは、規制強化によりレバレッジを効かせた取引を制限され、従来の大規模なディーリング業務を維持できなくなったことから、既にビジネスモデルの再構築を進めています。バイサイドでも、規制強化や市場構造の変化に伴う業務の縮小を迫られています。金融機関の間では複数年にわたるプロジェクトを立ち上げ、業務プラクティスおよびシステムのリスク管理体制を強化・更新する動きが続くなど、リスク管理にも注目が集まっています。
本レポートは26p、4図と5表で構成されています。