北米イラストレーションシステムのトレンド:過去と未来
Abstract
KEY RESEARCH QUESTIONS | |
1 | ベンダーの報告によると、独立型イラストレーションシステムの新規販売件数はどのくらいか? |
2 |
保険会社が注目するイラストレーションシステムの機能のトレンドは何か? |
3 | 独立型イラストレーションシステムの今後2年間の導入件数を予測すると? |
2016年に入って、ベンダーの手掛けるイラストレーションシステムの機能には様々な変化が見られます。例えば、イラストレーション(保険設計書)のアウトプットの重視、モバイルデバイスの利用、ユーザーレベルのコンフィギュレーション、他の店頭端末ツールとの完全統合などが挙げられます。
北米の保険会社が独立型イラストレーションシステムの購入を検討する場合、選択肢として約15社のベンダーが考えられます。その中には、フロントエンドの一連の販売ツールを備えた生命保険向けシステムの販売業者、北米市場に進出している/新規参入を目指しているグローバルなテクノロジーソフトウェア/サービスプロバイダー、特注システムを手掛けるソフトウェア開発のニッチプレーヤーなどが含まれます。ベンダー8社の発表に基づくと、新たに販売したシステムは計48件に上り、うち4社についてはセレントのレポートで取り上げ、販売したシステムは34件となっています。
現在、これまで多岐にわたっていた店頭端末ツール(ニーズ分析、高度な販売サポート、適格性、イラストレーション、電子申請など)を、ベンダーシステムと自社開発システムの組み合わせではなく、双方向で統合された単一のベンダーシステムを通じて管理することが可能です。また最新のイラストレーションシステムは、規制要件、オムニデバイスのサポート、ユーザーレベルでの部分的なコンフィギュレーション、ユーザー経験の向上(事前入力されたデータ、申請書類の削減、会話のラベルなど)などによって透明性も増しています。
2016~17年の2年間の北米におけるイラストレーションシステムの新規販売件数は18件と予測します。
「イラストレーションシステムのベンダーにとって規制要件への準拠は不可欠であり、ベンダーシステムを利用する側にとってはそれがメリットとなっています。イラストレーションシステムの透明性と規制遵守を求める機運が高まれば、今後2年間の販売件数はさらに増えるでしょう」と保険プラクティスのシニア・アナリストでレポートの共著者であるコリーン・リスクは述べています。
「イラストレーションシステムのベンダーは顧客重視のスタンスを強めており、それが画像やワークフローの改善およびスクリーン上のヘルプ機能の向上につながっています。画面や操作性が向上することで、消費者、エージェントの顧客経験も改善されるでしょう」とレポートを共同執筆したアナリストのカレン・モンクス はコメントしています。