FEDWIREのISO20022への移行に備える
2024/03/11
成功するための戦略
Abstract
FedWireのISO20022フォーマットへの移行はカウントダウンが始まっているどころか、かなり進行している。一部の銀行は準備を整えているが、多くの銀行は現実から目を背けているか、あるいは目の前にある課題の大きさを認識していないことを示唆する証拠がある。現在の既存のソリューションは2025年3月以降は機能しなくなる。そして現実的な期限は2025年3月10日ではなく2024年である。銀行はどうすればFedWireによる送金サービスを提供し続けることができるのだろうか?
端的に言えば、何もしないという選択肢はない。
遅れをとっている銀行とそのパートナーは不安定な立場に置かれることになる。プランBは存在しない。新しいフォーマットの送受信ができない場合、銀行はFedWireを利用することができない。しかし多くの銀行は、相手銀行が送受信できなくなった場合、どのような事態が起こるのか考えていない。では、何が起こるのだろうか?
目下の課題は、どうすれば全ての銀行が期限までに準備を整えることができるのかということである。期限は2025年3月10日かもしれないが、それは本稼働のためである。その前に、銀行はFRBが決行か中止かを決定する2025年2月21日までにテストを完了しておく必要がある。テストを実施する銀行の数が膨大であることを考えると、できるだけ早く 、おそらく2024年中に準備を整えることが何よりも重要である。
つまり、今すぐ始めるということだ。
成功の鍵は、ベンダーの選択を賢く行い、将来の計画を損なうことなく可能な限り迅速に進めることだろう。現実には、要求されるタイムラインを満たす可能性が高いのはクラウドベースかPaaSソリューションのみであり、期限を考慮すると選択肢はすぐに絞られてくる。