中国のモバイル決済:巨大市場の出現
Abstract
セレント発行レポート
中国は近い将来、世界最大のモバイル決済市場になるとみられます。同国におけるモバイル決済利用者は年率48%のペースで急増し、2013年には4億1,000万人に達すると予想されます。
セレントの最新レポート「中国のモバイル決済:巨大市場の出現」は、中国本土におけるモバイル金融サービスの市場規模、市場の特徴、主なサプライチェーン、ベンダー、テクノロジーおよび顧客経験について分析しています。
中国のモバイル決済市場では、携帯電話会社、銀行、第三者の決済会社などが主なプレーヤーとなっています。携帯電話会社は主にモバイルコンタクトレス決済に注力しており、小売店や駅などに独自の決済ネットワークを広げています。銀行は大口決済の受託契約を結び、複雑な金融商品を提供できる体制を整え、キャッシュカードとSDメモリカードの機能を一体化させ、大口決済に焦点を置いています。第三者の決済会社は、商品の革新性や価格の安さという点でより高い競争力を確保しています。
リモートモバイル決済(モバイルバンキング経由の決済等)とモバイルコンタクトレス決済はビジネスモデルが全く異なり、市場も大きく違っています。今後は、キャッシュカード、クレジットカード、プレイペイドカードといった決済ツールを携帯電話に組み入れる動きがさらに広がるでしょう。オンライン決済システムを運営するChina UnionPay がクレジットカード/キャッシュカードとSDカードの一体化に成功すれば、巨大市場が生まれるとみられます。
出典:中国工業情報省、セレント
「この市場への参入を目指すベンダーにとって、銀行とのパートナーシップは極めて重要です。今のところ中国市場では、携帯電話会社と銀行が提携するビジネスモデルが最も成功を納めています。携帯電話会社と第三者の決済会社も、ビジネスの拡大を狙って銀行業界との連携を深めています」と、セレントのアジア金融サービスグループのアナリストでレポートを執筆したフア・ジャンは述べています。
このレポートは14図と7表を含む44ページで構成されています。