インドの銀行ベンチマーキング:資産規模、成長性、効率性、リスク管理能力
2010/09/29
アンシュマン・ジャスワル
Abstract
インドでは1991年以降、銀行セクターの規制緩和が進み、同国の金融機関の効率性と競争力は国際基準からみても向上しています。同国の銀行セクターは規制水準やシステム普及率が高く、業務プロセスの合理化が進んでいます。
セレントの最新レポート「インドの銀行ベンチマーキング:資産規模、成長性、効率性、リスク管理能力」は、インドの銀行の競争力とリスク管理能力を比較しています。レポートで取り上げた銀行は国営銀行21行、国内民間銀行8行、外資系銀行6行です。これらを分析するにあたっては、?資産規模?成長性?効率性?リスク管理の4つを基本要素とし、計18の基準にもとづいて分析しました。
アクシス銀行、バローダ銀行、HDFC銀行、ユニオン銀行、インディアン銀行などは成長率が高く、貸出金に対する不良債権比率が低いことから、高く評価されています。一方、シティバンク、HSBC、ICIC銀行、SBIなどは不良債権比率の低下に取り組む必要があります。
出典:セレント
「国営銀行は経営学を専攻した新卒学生の採用を大幅に増やし、業績面で国内および外資系の民間銀行との差を縮めつつあります。 特に国内民間銀行は、インド国内における金融サービスの普及拡大にも貢献しています。今回の分析結果をみる限り、銀行セクターは今後数年にわたり成長基調が続くといえるでしょう」とセレントのシニアアナリストでレポート執筆者のアンシュマン・ジャスワルは述べています。
このレポートは20図と5表を含む36ページで構成されています。