金融サービスのイノベーションをサポートするパブリッククラウド
2021/11/15
リスク管理・コンプライアンス編
Abstract
新型コロナウイルスのパンデミックを受け、金融機関はパブリッククラウドの利用を真剣に検討している。事業面でのデジタルトランスフォーメーション(DX)に加え、金融機関はリスク管理とコンプライアンスにおいてもクラウドベースの取り組みを進めている。クラウドコンピューティングは、高度なビッグデータ、分析、モデル開発技術をサポートすることができるため、リスクアプリケーションにおけるクラウドの魅力が増している。さらにレグテックにより、多くの場合オンプレミスのソリューションよりもかなり低コストで高度な機能の提供が可能になる何百もの新しいネイティブクラウドサービスの新興エコシステムを通じて、リスク管理とコンプライアンスにおけるパブリッククラウドの利用が広がっている。
クラウドプロバイダー、クラウド・タイプおよびサービスモデルは、各金融機関がクラウド上で展開するアプリケーションや機能によって異なる。そのため、多くの金融機関は効果的にマルチクラウドを導入するという戦略を選択している。こうした金融機関は、セキュリティを確保し、複数のクラウド間のギャップを埋めるために追加のアプリケーションをオーバーレイするなど、これらのエコシステムを効果的かつ安全に管理する必要がある。