保険会社に有益なテクノロジー基盤
Abstract
戦略的資産としてのデータ、ストレート・スルー・プロセッシング、円滑な情報伝達が、保険会社にとって重要な要素です。
セレントは、最近の保険会社との戦略的な取り組みを通じて、保険会社におけるビジネス上の優位性を支える要素とテクノロジー基盤との係わり方を示す概念図を作成しました。最新レポート「保険会社に有益なテクノロジー基盤」では、保険会社がIT戦略の策定・評価にあたって、概念図に示した考え方をどのように活用しているか説明しています。
概念図は、古典的な神殿のような形をしています。「優位性」がエンタブラチュア(古代建築の水平な柱頭部分)にあたり、これは、「サービス」、「リスク管 理」という2本の柱に支えられています。そして、これらの柱は、「戦略的資産としてのデータ」、「ストレート・スルー・プロセッシング」、「円滑な情報伝 達」の3層から成る基盤の上に立っています。
「セレントは、クライアントとの会談やコンファランス、非公式な場などにおける保険会社のCIO諸氏との会話を通じて、最近この概念図を作成しました。」とセレント保険プラクティスのマネジャーで当レポートの執筆者であるマシュー・ジョセフォウィッツは説明しています。「彼らの多くがこの図に共感していると感じました。そして、概念図は彼らがIT部内やビジネス上のパートナーと戦略を協議する際に便利な語彙を提供したようです」
概念図の主な構成要素:
・サービス:
販売業者、保険契約者、リスク/保険金給付管理者、従業員(最も重要)を含む全てのステークホルダーに対して、効率的かつ利便性の高い通信手段と取引処理能力を提供すること
・リスク管理:
商品ライフサイクルの全段階におけるリスクの評価とプライシングを含む、保険のリスク管理分野の全て。例えば、保険数理、商品設計、保険料設定、保険料率の設定、保険引受け、保険金請求の査定、責任準備金の積立、再保険、資産運用など
・戦略的資産としてのデータ:
社内において、リスク/顧客/業務データの完全性と入手可能な状態を維持し、透明性を確保すること
・ストレート・スルー・プロセッシング:
自動化されたものやヒューマンインターフェイスを伴うシステムなど様々な関連システムの中で、一貫した電子フォームの採用によるシームレスな情報の流れを確保すること
・スムーズな情報伝達:
社内外のステークホルダー間のあらゆる交信に係るコストを削減し、利便性を高めること
レポートでは、ポータル、SOA、レガシーシステムのリプレース、エンタープライズ・データモデルなど優先度の高いITプロジェクトを上記の概念図に沿って説明し、保険会社がその主要コンセプトをいかに活用しているか検討しています。
本レポートは5図表を含む15ページで構成されています。