2023/04/25
セレント 北米支店バンキング・パネルシリーズ
Abstract
セレントの調査によると、COVID-19によるロックダウンが終了した後、支店チャネルの活動はほぼ回復し、大多数の調査対象金融機関でパンデミック前の水準に戻った。同時に、より多くのリテールバンキング顧客がデジタルチャネルを利用して取引を行うようになったが、金融サービスの新規契約は引き続き対面での取引が中心となっている。多くの銀行が支店の閉鎖を急いでいないのは驚くには当たらず、支店の現代化も急いではいない。米国の多くの金融機関の支店網は放置されているように見える。
他の大多数のリテールバンキング・セグメントと同様、マス・マーケットにサービスを提供するリテールバンキング金融機関は、デジタルに投資するとしても、実店舗を持ち続けるだろう。しかし、そのような支店が優れた営業・サービスを提供するという使命を果たすためには、今日の顧客ニーズに対応する必要がある。支店は現代化する必要があり、米国の多くの銀行や信用組合は、そのための計画を持っているが、デジタルバンキングの取り組みと同様の切迫感を持って対応してはいない。
2022年後半に米国の銀行・信用組合を対象に実施した調査によると、ほとんどの金融機関は、必要なネットワークの現代化を推進するために、十分な資金を投資していない。本レポートでは、支店チャネルの現代化計画と、その過程における課題を明らかにするとともに、プロジェクト・リーダーに対する実践的な提言を行っている。