損害保険請求システム:中南米編
2023年 VendorMatchを活用したソリューションの分析
Abstract
保険請求機能は、バックオフィスプロセスの最も代表的な「バックオフィス」としての従来の役割から、素晴らしい顧客体験を提供するための重要な要素へと移行しつつある。保険会社は、保険請求、とりわけ保険請求プロセス中に提供するサービスの質が、金融業務や顧客や販売店との関係構築において果たす重要な役割を認識している。ほとんどの場合、レガシー課金システムは、今日の消費者、法人顧客、特に販売パートナーからのより高いサービスへの期待という課題に応えることはできないだろう。
本レポートでは、中南米の損害保険会社が利用できる保険請求システムの概要を説明する。13の保険請求ソリューションを紹介し、機能、顧客基盤、サポートされる保険事業、テクノロジー、実装、価格設定、サポートの概要を提供する。一部のベンダーは、北米、欧州/中東/アフリカ、ラテンアメリカで利用可能なシステムをプロファイリングした関連レポートでも取り上げている。
セレントは保険請求システムを提供している会社に対し、セレントの無料デジタルカタログ「VendorMatch」(https://www.celent.com/vendormatch)に企業情報や製品情報の入力を依頼した。本レポートでは、その情報の一部を抜粋して紹介する。各製品の詳細はVendorMatchの利用規約を順守の上、endorMatchで閲覧可能である。
対象製品は次のとおり: Consis International: Acsel Suite, Decision Research Corporation: DRC Billing, Fadata: INSIS Billing & Collection, Guidewire Software: Guidewire BillingCenter, InMotion: VisualTIME Billing, Majesco: Majesco Billing for P&C, Prosegur: SISnet P&C / General Insurance Billing System, Salesforce.com: Salesforce Insurance Billing, SAP Fioneer: SAP S/4HANA Insurance for Collections and Disbursements, Sapiens: TIA Enterprise, SysOne: SysOne Cloud Ready - Billing, TCS : TCS BaNCS for Property and Casualty Billing Systems, Verisk : Sequel Underwriting - Policy Administration System.
今回の調査は、保険会社が保険請求コアシステムの要件を定義する際に役立つものであり、評価のためにベンダーのショートリスト作成への第一歩として利用することができる。保険請求機能の拡張とテクノロジーの向上により、保険会社はニーズに合ったソリューションを探す際に、検討すべき幅広いシステムやベンダーを持ち続けることができる。保険会社は、アナリストのアクセスコールを通じて著者にアクセスし、ベンダーの詳細を知ることができる。
また本レポートにはセレントのテクニカル・ケイパビリティ・マトリクスも掲載している。各々のソリューションは、テクノロジーと機能のレベルの高さおよび幅に基づき5つのカテゴリーに分類されている。各カテゴリー内に分類されたソリューションはランク付けされておらず、アルファベット順に表示されている。
5つのカテゴリーは以下のとおり。
I. 優れたテクノロジーと機能: テクノロジーの先進性と機能性の両方で優れているもの。
II. 優れたテクノロジー: 先進的なテクノロジーという点では優れているが、主要な競合他社のソリューションほど多くの機能は備えていない(機能の幅のスコアが低い)。新しいソリューションであることが多く、通常は一部の機能に重点を絞っている。
III.優れた機能: 先進的テクノロジーのスコアは低く、機能の幅のスコアは高い(導入ベースが大きいことが多い)。すでに確立されたソリューションであることが多く、最先端とはいえないがテクノロジーを備えた堅牢な機能セットを構築している。
IV.注目に値するソリューション: テクノロジーの先進性も機能性も比較的低いが、金融機関によってはなおも検討に値するもの。
V.発展途上のソリューション: テクノロジーの先進性と機能性の両方で低いもの。新たなソリューションであることが多い。時間をかけてより堅牢な製品へと進化していく可能性がある。