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米国信用組合業界の再編による新たな局面

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2011/07/14

Abstract


米国の信用組合業界ではここ
10年に市場の寡占化が大幅に進み、預かり資産残高が5億ドル超の信用組合の預金シェアを急拡大し、その数も増える一方、中小プレーヤーは競争からはじき出されています。こうした傾向は、信用組合市場にとって健全といえるでしょうか。預かり資産残高が1,000万~5,000万ドル(約8億~40億円)の信用組合は、生き残れるでしょうか。また、それらはどのような役割を果たすのでしょうか。

セレントの最新レポート「米国信用組合業界による新たな局面」は、同業界のトレンドを預かり資産別に分析し、信用組合の衰退につながる根本的な問題を明らかにしています。具体的には、口座の効率性比率、預金残高、総数などに基づいて分析しています。

預かり資産残高が200万ドル未満(約1.6億円)の信用組合は市場からの退場が早く、同残高が200~1,000万ドル(約1.6億~8億円)の信用組合も同じような道をたどっています。業界全体をみると、米国にある信用組合の数は急速に減少しており、2000年末の10,316から2010年末現在は7,339まで減っています。

出典:全米信用組合管理機構(NCUA)Financial Performance Report

「過去の信用組合は支店を1つか2つ、勘定系システムを1つ、ATMを1つ備えていれば事足りていました。ところがここ10年間で、インターネットバンキング、ビルペイメント、顧客の本人確認、財務省外国資産管理局(OFAC)の規制などへの対応が求められるようになりました。今後は、モバイルバンキング、個人・企業向けのリモート・デポジット・キャプチャー、ブランチ・キャプチャーへのニーズをめぐる競争が繰り広げられるようになるでしょう」と、セレント・バンキンググループのシニアバイスプレジデントでレポートを執筆したバート・ナーターは述べています。

レポートでは、まず信用組合の数をセグメント別に示した上で、それぞれの効率性比率を分析しています。最後に、過去10年間の市場シェアと預金残高の推移をセグメント別にまとめています。