北米の個人投資家の取引動向:取引スタイル、商品、テクノロジー
Perspectives on Trading Preferences, Behaviors, and Technology Adoption
Abstract
市況が活発化している現在でも、オンライン証券は引き続き厳しい事業環境に置かれています。激しい競争と手数料の目減りが続くなか、各社ともさらなるサービスの向上と顧客ニーズへの対応を求められています。こうした状況では、顧客の行動、ニーズ、好みを十分に把握することが不可欠です。
セレントは2012年2月から、米国およびカナダの個人投資家を対象に、その取引スタイル、商品の選好状況、サービスへの満足度を把握するための調査を行いました。調査に参加した個人投資家の年齢、性別、保有資産規模は、いずれも多岐にわたっています。セレントは、全項目について答を得た220人分の回答と収集したすべてのデータを分析した結果を最新レポート「北米の個人投資家の取引動向:取引スタイル、商品、テクノロジー」にまとめ、北米の個人向けオンライン証券業界の主なトレンドと市場の発展状況を明らかにしました。
「個人投資家の保有資産規模、投資ノウハウ、選好する取引の種類は極めて多様化しています。今回のレポートは、証券会社が米国およびカナダの個人投資家の動向や彼らが選好する取引およびシステムに関する最新情報を把握する上で役に立つでしょう。また、個人投資家向け商品やサービスのアイディアも提案しています」とセレントのリサーチディレクターでレポートを共同執筆したイザベラ・フォンセカは述べています。
「基本的に、オンライン取引プラットフォームの命運は個人投資家の取引行動が鍵を握っているといえるでしょう。取引プラットフォームは、幅広い商品のポートフォリオと最新機能を提供するだけでなく、効果的な知識の普及を可能にするポータルを運営することで、意欲のある顧客が様々な資産クラスに関する知識を習得し、いわゆる投資神話を覆せるようにする必要があります」と、アナリストでレポートの共同執筆者であるデュシャン・サーガルは述べています。
レポートではまず個人投資家を分類し、その基準と調査で使われた質問の概要を明らかにし、調査参加者のプロフィールと取引行動を紹介しています。また、利用可能なサービス、手数料体系、顧客の満足度といった取引に関する様々な側面から、個人投資家によるオンライン取引プラットフォームの利用状況を分析し、調査で収集したデータの分析結果から、個人投資家の行動およびプロフィールと選好する取引の関係性を明らかにしました。最後に、個人向けオンライン証券業界の今後の展望、さらなる顧客獲得に向けてどのような価値を提供できるかを予測、提案しています。