ダイレクトインデクシング:SMAの再起動: ウェルスマネージャーとアセットマネージャーの融合により、準富裕層にカスタマイズされたポートフォリオを提供する
Abstract
ダイレクトインデクシングとは、各投資家が株式バスケットの各構成銘柄を保有する投資手法である。そのカスタマイズされたインデックスまたはポートフォリオの内容は、特定のエクスポージャーに対する投資家の嗜好が加味されたインデックス構成が反映されている。ダイレクトインデクシングはその投資家固有のものである。このコンセプトは新しいものではない。ダイレクトインデクシングは、「SMA」 (Separately Managed Accounts:個別管理アカウント) をリニューアルしたもので、かつては超富裕層の法人客に限られていた。しかしテクノロジーの進歩によって、より多くの顧客がカスタマイズされたポートフォリオを利用できるようになった。アセットマネージャーが新たな成長の源泉をリテールチャネルに求め、ウェルスマネージャーがカスタマイズされた商品で差別化を図ろうとする中、投資運用業界ではダイレクトインデクシングが大きなトレンドとなっている。
ここ数年、ウェルスマネージャーやアセットマネージャーによるダイレクトインでクシングや税金最適化ソリューションのM&Aが相次いでいるが、これは投資運用業界が向かっている先を示唆している。つまり改良されたテクノロジーを利用して、より幅広い顧客層を対象にカスタマイズされた投資運用の民主化を促進することである。
カスタマイズされたポートフォリオをうまく活用するには、ダイレクトインデクシングとアドバイザリープラットフォームとの統合が欠かせないが、課題がないわけではない。ダイレクトインデクシングのユースケースが拡大するにつれ、堅牢なデータ収集を実現するテクノローの必要性も高まるだろう。
ダイレクトインデクシングにおいてアセットマネジメントとウェルスマネジメントの業界が融合する中、企業は差し迫った商品のコモディティ化を回避するために、自社の商品構築および流通能力を評価することが賢明であろう。