マネーの把握:アナリティクスの新世界における財務の役割
2021/12/07
Abstract
多くの場合、組織において財務部門と会計部門は従来のバックオフィス部門と見なされている。しかし近年、これらの部門はデータ、AI(人工知能)、およびクラウドによる改革に参加している。現在、財務部門はメインフレームホストからクラウドへの革新的な移行を意図的に進めており、プロセスの効率性やサイクルタイム、業務の有効性を向上させるだけでなく、データ品質の向上、ビジネスインサイトの創出、イノベーションの構築、および企業全体における他のデータサイエンス・イニシアティブとの連携を実現するための新しい機能の構築に取り組んでいる。
クラウドに移行することで、財務部門は古いシステム(中には数十年前に構築されたものもある)による束縛を解いている。こうした古いシステムの下では、データストレージコストと計算能力の制約により、各責任者は財務報告や規制当局への報告の最低基準を満たすために必要なデータの収集を制限せざるを得なかった。現在は、利害関係者に最新のアナリティクスを提供することで新たな価値が生み出されているが、同時に新たな機能も必要とされている。
現在のクラウド機能によって、責任者たちは、バッチジョブとハードコーディングされた柔軟性のないアプリケーションを備えたオンプレミスの社内インフラを必要とするオペレーティングモデルからの移行が可能になっている。これにより、クラウドリソースを利用する新たな仕事のやり方がサポートされるため、財務の運営が改善されるだけでなく、より迅速にインサイトを創出し、企業全体においてタイムリーで実用的な情報に基づき意思決定を行うという、全く新しい仕事のやり方が生み出される。