大手銀行向けブランチオートメーションシステム:世界の勘定系システムプロバイダーの比較
Abstract
現在、勘定系システムベンダーは非常に優れた機能を備えたブランチオートメーションシステムを提供しています。にもかかわらず、大手銀行の間ではそれらを導入する動きがあまり広がっていません。
これまで、勘定系システムの「フロントエンド」の重要機能はあらかじめシステムに組み込まれているのが一般的でした。現在、勘定系システムベンダーの提供するソリューションは、極めて競争力の高い製品が多くなっています。しかし、ベンダー製ブランチ―オートメーションシステムの機能が進化しているにもかかわらず、大手銀行の多くはいまだ自社システムか第三者が提供するブランチオートメーションシステムを利用しています。そのほとんどは古いシステムで、平均稼働年数は5年かそれ以上に達しています。また、大手銀行のシステムに使われているコードは中規模銀行に比べて古いものが多くなっています。
多くの銀行は、勘定系システムをアップグレードしないままマルチチャネルに対応可能なセールスおよびサービスソリューションを導入しています。セレントの最新レポート「大手銀行向けブランチオートメーションシステム:世界の勘定系システムプロバイダーの比較」は、主に大手銀行(加重平均ベースの預かり資産規模が200億ドル超)向けの幅広いソリューションを比較しています。レポートでは、世界の大手銀行に勘定系システムを提供しているベンダーをセレント独自のABCDベンダービューに位置付けました。レポートで取り上げたベンダーはアクセンチュア、Alnova、FIS、インフォシス、オラクルの5社です。
出典:ベンダー、セレントの分析
「これまで、勘定系システムのベンダーはブランチオートメーションシステムの専門ベンダーと互角に勝負できないとみられていましたが、いまや状況は変わってきました。従来、ブランチオートメーションシステムは勘定系システムにあらかじめ『組み入れられて』いましたが、今はオープンスタンダードを採用した競争力の高い勘定系システムと統合できるように設計されています。そして、勘定系システムに縛られずにブランチオートメーションシステムを販売できるようになってきています」」とセレント銀行グループのシニアアナリストでレポートを執筆したボブ・ミーラは述べています。
本レポートは18図と20表を含む62ページで構成されています。