2012年 生命保険/年金契約管理システムの今後の見通し:欧州・中東・アフリカ版
2012/04/04
2012 EMEA Edition
Abstract
欧州、中東およびアフリカでの保険契約管理システム市場では、多くのベンダーが最新テクノロジーに基づく生命保険・年金向けのエンド・ツー・エンド・ソリューションを提供しており、システムの改善が進んでいます。
セレントの最新レポート「2012年 生命保険/年金契約管理システムの今後の見通し:欧州・中東・アフリカ版」は、同地域で販売されているベンダーソリューションの主な機能とテクノロジーのトレンドを分析し、今後これらのソリューションの今後の発展を予測しています。
レポートで取り上げた主なトレンドは以下の通りです。
- 機能が強化され、多様化している。毎年、新たな製品が投入されるたび、ベンダーソリューションの機能と対応可能な業務分野が広がっている。
- コンポーネント化とオープン化が進んでいる。ベンダーソリューションにオープン・スタンダードを率先して採用し、モジュール化を進めた結果、既存システムと最新システムのより効果的な共存が可能になっている。
- ユーザビリティとユーザーの効率性向上をより重視している。ベンダーは、ユーザーの生産性向上を図り、導入を容易にするため、ユーザーインターフェースをスリム化する努力をしている。
- 販売、商品企画、資産管理の分離が進んでいる。市場構造の変化に伴い、販売、製品企画、資産管理を別々に提案する傾向が加速し、それぞれが明確な独自性を持つようになっている。
- セレントは、今後の展開を以下のように予測しています。
- 開発がさらに加速し、グループ機能を備えた製品が発売される。
- プラットフォームの開発やより複雑な投資関連商品などで、ウェルスマネジメントソリューションとの統合が続く。
- コアソリューションの周辺システムで最新テクノロジーの採用が広がり、徐々にSaaS、モバイル、ソーシャルメディアなどが導入される。
- 市場の縮小や統合により、数が減少し、大規模な地域プレーヤーとなる。
「欧州・中東・アフリカの保険契約管理システム市場は、きわめて競争が激しくなっています。ソフトウェアベンダーが競争を勝ち抜くためには、主力製品の開発を進めて現地の最新規制を遵守し、ユーザーニーズの変化に対応していくことが不可欠です」と、セレント保険グループのシニアアナリストでレポート共同執筆者のニコラス・ミシェロッドは述べています。
「多くのベンダーにとって、有効なパートナーシップモデルを構築することが成功のカギとなるでしょう。既存顧客のニーズにとどまらず、外部からのノウハウをも主力製品に注入すれば、他との大きな差別化要因となるでしょう。しかし、現時点で、ベンダーの68%はいまだ理想的な実装パートナーを得られていないと回答しています。これは、パートナーシップモデルの成熟には、なお業界全体で取り組むべきことが山積していることを示唆しています」と、シニアアナリストでレポートの共同執筆者であるジェイミー・マクレガ―は指摘しています。
レポートでは、欧州・中東・アフリカ地域の生命保険・年金契約管理システムの機能および特性、テクノロジー、実装要因、トレンドを分析し、今後の動向を予測しています。