オーストラリア資本市場におけるテクノロジーのトレンド
2015/05/28
フア・ジャン
Abstract
オーストラリアの資本市場では、IT投資が伸び悩んでいます。それでも、規制緩和やグローバル化の流れは金融機関とテクノロジーベンダーの双方にビジネスチャンスをもたらしています。
KEY RESEARCH QUESTIONS | |
1 | 規制をめぐるトレンドのうち、金融機関のITニーズに影響を与えているのは? |
2 |
オーストラリアの資本市場におけるテクノロジーの主要トレンドは? |
3 | テクノロジーのアップグレードに最も積極的なのはどの金融機関か? |
照合業務の分野で最も活発なIT投資が見込まれるのは、国際間の照合、自動照合/マッチング、全ての照合に対応可能な単一アプリケーションなどです。また、バックオフィスの処理業務では、顧客間のポートフォリオ配分など付加価値サービスを可能にするテクノロジーに投資が集中するとみられます。取引後分析ではコンプライアンス関連に加え、注目度が高まっている分析の分野への投資が中心になるでしょう。
本レポートは、オーストラリア市場の規模、規制、成長要因、顧客セグメントについて明らかにしています。
「グローバルベンダーにとってのターゲットは、ティア1および2とグローバルな金融機関に絞り込まれるでしょう。これらの金融機関はグローバル化を求められており、グローバルベンダーのシステムを採用するとみられるからです。また証券業界では、アルゴリズム取引や投資分析システムなど、既にクラウドベースのアプリケーションやBPOシステムが一部で導入されていることから、クラウドベースのソリューションも受け入れられるでしょう」とセレントのアジア金融サービスグループのアナリストでレポートを執筆したフア・ジャンは述べています。
レポートでは、オーストラリアの資本市場におけるテクノロジーのトレンドと規制当局、業界および顧客の動向について概要を述べています。