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北米生命保険会社の顧客サービス戦略

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2016/11/21

Abstract

KEY RESEARCH QUESTIONS
1 保険会社はいかに顧客サービスを提供しているか?

2

現在どのようなテクノロジーが採用されているか、また将来の計画は?
3

顧客サービス関連テクノロジーへの投資はどのように計画されているか?

既存顧客をつなぎとめるためには顧客サービスが不可欠です。生命保険商品の販売は拡大傾向にあるものの、既存ビジネスの成長と顧客維持が重要であることは変わりません。顧客サービスの改善や顧客満足度の向上を実現するために、テクノロジーへの依存度はより高まっています。セレントは、生命保険会社を対象に顧客サービス関連テクノロジーの現状と将来のトレンドについて調査しました。

保険会社は、社内のサービスセンターを通じての顧客サービスを好んでいます。中でも、機能別に特化したサービスセンターは最も価値を提供できているようです。興味深いことに、顧客サービスをアウトソーシングしている保険会社は、そのサービスに満足していないと回答しています。保険会社の多くは文書、電子メール、ウェブサイトといった従来の顧客サービスツールを使っていますが、チャット、インスタントメッセージ、モバイルアプリなどの比較的新しいテクノロジーの採用はいまだ計画段階にあります。

保険会社が成功と成長を実現する上で顧客サービスが重要であるとの認識は広がっているものの、顧客サービスに関するIT投資はそれに見合う規模に達していないのが現状です。

保険会社は顧客サービスコストを横ばいまたは小幅な増加に抑える一方、関連テクノロジーへの投資は大幅に増やそうとしています。これは、業務の自動化が全社規模の効率性向上につながると考えているからです。

「生命保険会社の業務環境にデジタル戦略を導入する場合、多くの複雑な課題が浮かび上がってきます。中でもそうした取り組みを難しくしているのは、縦割り組織、複数の販売チャネル、レガシーシステムなどです。ただし、高い顧客満足度を維持したいのであれば、テクノロジー投資と業務プロセスの刷新によってそうした課題を解決する以外に選択肢はないでしょう」と保険プラクティスのアナリストであるカレン・モンクスは述べています。

「生命保険会社は、顧客サービス戦略を策定することの重要性を認識しており、それは、今回の調査で93%の保険会社が今後3年間に顧客サービス関連テクノロジーへの投資を増やす計画であると回答したことからもうかがえます」保険プラクティスのとシニアアナリストのコリーン・リスクは指摘しています。