2010年リモート・デポジット・キャプチャーの最新動向:予想外の展開
2010/11/06
Abstract
2009年には金融危機と景気低迷に加え、連邦金融機関検査協議会(FFIEC)がRDCのリスクに関するガイダンスを発表したこともあり、リモート・デポジット・キャプチャー(RDC)の普及は伸び悩みました。しかし、2010年に入って顧客数は業界全体で49%増加しています。
FFIECが2009年1月にRDCのリスクに関するガイダンスを発表したことを受け、金融機関はコンプライアンス関連の対応に追われ、その後1年間はほとんど新商品の開発に取り組むことができませんでした。2010年はコンプライアンスをめぐる混乱もほぼ治まり、顧客獲得に本腰を入れられるようになりました。その成果は目覚ましく、セレントの最新レポート「2010年 リモート・デポジット・キャプチャーの最新動向:予想外の展開」によると、RDC関連の新規顧客は業界全体で23万に達しました。この1年にRDCソリューションを導入した金融機関の数は1,000弱(14%増)とさほど多くありませんが、市場が成熟しつつある状況では予想された結果といえるでしょう。セレントの推計では、米国の銀行のうち75%、金融機関全体の50%が複数のRDCソリューションを市販しているとみられます。
「RDCの導入がこれほど急速に拡大したことを考えると、FFIECのガイドライン策定で生じた『小休止』は結果的によかったといえるでしょう。RDC市場開拓の事実上の停止というこの予期せぬ影響は、既に過去のものになったとみられ、今後は大きな市場拡大チャンスが生まれるはずです」と、セレント銀行グループのシニアアナリストで上記レポートを執筆したボブ・ミーラは述べています。
このレポートは35図と15表を含む70ページで構成されています。