ビジネスアナリシス:鏡よ鏡…:銀行・保険会社による自己評価
Abstract
(このレポートは2011年3月9日に”Business Analysis Competencies: Mirror, Mirror: A Self-Assessment by Banks and Insurers”というタイトルで英文で発表されましたが、日本語版を2011年8月12日に発行しました。)
大きな変革を目指すならば、ビジネスアナリシス、つまり、ビジネス上の課題の特定、解決、コミュニケーション、マネジメントといった・伝達・管理といったスキルを備えることは不可欠といえます。
金融業界におけるビジネスアナリシスの現状を明らかにするため、セレントはInternational Institute of Business Analysis (IIBA) と共同で、銀行と保険会社におけるビジネスアナリシスのスキルを調査しました。これにより、金融業界の現状、その能力に対する認識を把握することができました。
セレントの最新レポート「ビジネスアナリシス:鏡よ鏡...:銀行・保険会社による自己評価」によると、多くの金融機関はビジネスアナリシスのスキルを十分に備えているとはいえず、満足できるレベルのパフォーマンスを持続できないということがわかりました。主な調査結果は以下の通りです。
- ビジネスアナリシス能力を高めるためには、様々な取り組みが必要です。自社のビジネスアナリシスのスキルが十分であると評価した金融機関はほとんど見られませんでした。
- 全ての業界に共通して、ビジネスアナリシスの中で最も重要性が高いとされるのはビジネス要件のアナリシスで、最も低いとされているのはエンタープライズアナリシスです。
- ビジネスアナリシスにおいてどの分野を重要視するかについて、銀行と保険会社で大きな認識の違いが見られました。銀行はビジネス要件のマネジメントと情報伝達を重視しているのに対し、保険会社は要件の導出および要件の分析をより重視しています。
「多くの金融機関はビジネスプロセスの革新および更新に重点的に取り組んでいますが、ビジネスアナリシス能力の高さはプロセス変更の成否を決定づける要因になっています。今回の調査では、一部の重要分野で成果が上がりつつあるものの、それを維持するためには今後も集中的な取り組みが欠かせないことがわかりました」と、セレント保険グループのシニアアナリストでレポート執筆者の マイク・フィッツジェラルドは述べています
このレポートは31図2表を含む38ページで構成されています。