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リスクおよび時価評価方法の分析: OTCデリバティブとストラクチャード商品の 時価評価を巡る課題

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2007/06/04

Abstract

セレントは、店頭デリバティブ取引の売買代金が2006年末時点の375兆ドル(4京5635兆円)から2008年には550兆ドル(約6京7000兆円)の大台を超えると予測しています。

セレントは最新レポート「リスクおよび時価評価方法の分析:OTCデリバティブとストラクチャード商品の時価評価を巡る課題」で、店頭デリバティブの売買高の拡大、店頭デリバティブおよびストラクチャード取引のエクスポージャーの増大、商品の複雑化、取引自動化の遅れなどを背景に、正確な資産評価の重要性が増していると指摘しています。

アマランス・アドバイザーズやモントリオール銀行などが巨額損失を出した最近の事例は、デリバティブ商品の利用に伴うリスクの大きさを物語っています。また、不適切な評価手法やリスク管理の不備も浮き彫りにしています。問題は、金融資産の時価評価は金融機関の存在の核心部分であり、金融セクター全体の安定にもつながっているという点です。従って、時価評価を適正に行うことが重要となります。

「取引、ファンド、ポートフォリオの複雑化に伴い、それらのポジションの時価評価を適正に行うのは難しくなりがちです」とセレントのアナリストでレポートを執筆したキュビラズ・ディンは述べています。「時価評価を複雑にしている要因として、多層的な商品の評価が求められること、スプレッドシートを利用することで間違いが発生しやすいこと、評価プロセスの透明性の問題などが挙げられます。」

こうした状況に対処するため、ベンダー各社は時価評価を分析するために独自の方法で市場価格を入手しています。 ソリューションのタイプは、個別または混合資産モデルのいずれを採用しているか、店頭およびストラクチャード取引のどの部分をカバーしているか、ベンダーの分析範囲、提携先が入手する市場データの質、取引の統合化、リスク管理システムなどによって数種類に分かれています。

ディンは、時価評価ソリューションを採用する金融機関は、OTCデリバティブおよびストラクチャード商品の時価評価に求められる精度、ユーザーのタイプと特性、投入可能な社内リソースから判断したソリューションの導入期間などを比較検討することが必要だと指摘しています。「アプローチによって、時価評価の精度、エンドユーザーの重要度、導入期間といった要素のバランスにはばらつきがみられます。」

本レポートは有価証券の時価評価の作業を検証し、時価評価の問題点から教訓を導き出しています。また、ソリューション導入にあたっての検討事項を明らかにしています。

本レポートではベンダー8社を取り上げ、それぞれのベンダーのソリューション、各社の概要や組織体制、ソリューションの長所と短所、照会に対するフィードバック、市場での位置付け、ソリューションの種類などを含む関連情報を紹介しています(ベンダー名はFinCAD、NumeriX、Pricing Partners、Quantify Solutions、SciComp、SunGard Reech、SuperDerivatives、UniRist / MathConsult)。

本レポートは19の図表を含む45ページから構成されています。

注)米ドルから日本円への換算レートは、2007年5月31日の仲値(三菱東京UFJ銀行公表による)を参照。