ITの戦略的価値を把握:IT投資評価方法の見直し
2008/09/09
Abstract
ITの役割が進化し、保険会社の業務形態に変化をもたらすようになる中で、IT投資をめぐる意思決定方法に一段と注目が集まっています。保険会社が全社的な戦略を支える方策や投資を決定する際には、どの分野のプロジェクトを最優先させるかが重要課題となります。
セレントの最新レポート「ITの戦略的価値を把握:IT投資評価方法の見直し」は、様々なIT投資の評価方法とその根拠について検証しています。レポートでは従来の方法を見直した上で、ITに関する意思決定プロセスに携わる人が自社の現状に最適な方法をいかに選択すべきかを示しています。
多くの保険会社は、費用対効果が見えにくく不明確な部分の多いIT分野の戦略的投資を内容がわかりやすい他の分野の投資とどう比較すればいいか、いまだ把握しきれていま
せん。一部の保険会社は、IT投資を全社的な戦略の実現を支える重要な要因と位置づけています。CIOや(限定的ながら)CTOがIT投資の意思決定プロ セスに参加するケースが増えているとはいえ、ITがもたらす真の効果の評価をめぐる問題が経営陣の間に軋轢を生む要因となっている状況は変わっていません。
「ITプロジェクトの優先順位や新規ITインフラへの 投資を決定する際には、CIOとCEO/CFOの間で最適な評価方法の選択をめぐって意見が異なるケースが多くなっています。保険会社がIT投資の戦略的 価値を最も正確に評価できる方法を選択するためには、各プロジェクトをそれが自社の戦略的目標と組織構造に及ぼす影響の大きさに基づいて評価することが不 可欠です」と述べるのはセレントの保険プラクティスのシニアアナリストでレポート執筆者のニコラス・ミシェロッドです。
本レポートは4図と14表を含む全32ページで構成されています。